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2000年代~' Roland 【ショルダーキーボード】 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.414】Roland AX-Edge ~2018年9月発売! 待望のローランド・ショルダー・キーボード(キーター)

2018/11/28

 

 

 今回は、ななんと2018年9月15日頃に発売されたばかりの鍵盤楽器をご紹介してみたいと思いますよ。ローランドのショルダー・キーボード「AX-Edge」です!

 

 

 ローランドのショルダー・キーボードといえば代々「AX」という型名が付くことで知られ、実に30年以上の歴史を持つ由緒正しい(?)シリーズなのですが、2014年末頃に生産終了となった「AX-Synth」(およびLucina AX-09)を最後に、同社のショルダー・キーボードの製品ラインは断絶されていました。
 
 
 そこで登場した新時代の「AX-Edge」。見るからにエッジが効いた新時代のキーボードといった印象ですね、早速見てみましょう。
 

 

 

見た目(個人的所感入り)

 鋭角的なデザインが印象的な、49鍵標準スケール(→ミニ鍵盤ではない)の立奏用ショルダー・キーボード。カラーリングはブラック/ホワイトの2色展開となっています。
 
 
 ちなみにブラックの方は鍵盤部が白鍵も黒鍵もすべて真っ黒。そこでレッドのエッジ・ブレード(→後述します)を装着すると赤/黒のツートンカラーとなり、非常に毒々しいインパクトを与えること請け合いです(笑)。ちなみにこの辺りのカラーリングはmicroKORG XL+(の限定カラーモデル)にちょっと雰囲気が似てますね。
 
 
 一方ホワイトの方は、前モデルの「AX-SYNTH」、ひいてはそれ以前のモデルのAXシリーズの面影を残しており、エッジの立ったデザインの中にもローランドAXシリーズっぽい雰囲気がしっかりと感じられます。
 
 
 

エッジ・ブレードについて

 本機の「エッジ・ブレード」とは、ボディのフチ部分に取り付けるアタッチメントのこと。このアタッチメントは付け替えが可能で、スペアのブレードも標準で付属してきます(ホワイトモデルにはゴールド、ブラックモデルにはシルバーのブレードが付属)。
 
 この部分がデザイン上のアクセントとなり、ステージ上での存在感も増すというものでしょう。
 

 

 なおエッジ・ブレードは多数の固定ネジで本体に留められているため、着せ替え時にはそこそこの作業が必要になりそうですね。まあ横長の板なので致し方ないところでしょう。。なおネジは付属の六角レンチにて締めるため、別途ドライバーを用意する必要はありません。
 
 
 

各種コントローラーについて

 このAX-Edge、とにかく(リアルタイム)コントローラーが豊富です。左手のネック部には、モジュレーション・バー、リボン・コントローラー、ポルタメント・ボタン、ホールド・ボタン、アサイナブル・コントロール・ノブなどが無理なく詰め込まれています。
 

 

 特にリボン・コントローラーは横方向だけではなく押し込む圧力も感知し、サウンドの変化もコントール可能。またアサイナブル・コントロールつまみは付属のボリューム・ノブ・リングを装着することにより、親指でのグリグリ操作がやりやすくなります。
 
 
 そしてメロディを奏でるための大事なコントローラーである鍵盤部は、49鍵(4オクターブ)のフルスケール鍵盤。標準的なピアノのスケールが染みついていて、『ミニ鍵盤はちょっと・・・』という人でも扱いやすいと思います。しかも昨今では珍しいアフタータッチも装備。前述したリボン・コントローラーからでも鍵盤からでも、“押し込み”によるモジュレーションをかけることが可能です。
 
 
 ちなみにAX-SynthやLucina AX-09で見られた「Dビーム・コントローラー」は、本機AX-Edgeでは省略されています。
 
 
 

音方面について

 内蔵音源は、本機のためにカスタマイズされた(のではと思われる)「Synth-EX音源」を搭載。プリセット・トーン(内蔵音色)は500種類以上が内蔵されており、特にソロで映える派手めのリード音が充実していそうな印象です。音源は4パート+ボコーダーという構成で、レイヤー/スプリットはお手のものといった感じですね。さらにサウンド・プログラムの切り替え時に音切れしない「トーン・リメイン」機能も搭載。 
 
 
 なお音色エディットは、無償の『AX-Edge Editor (Android / iOS)』というスマホアプリを使ってワイヤレスで操作します(※逆に本体からは行えない)。ピッチ、フィルター、アンプ、LFO1/2、3バンドEQなどが調整可能、さらにエフェクトも多数そろえており、音作りに関しても非常に充実した内容と言っていいでしょう。
 
 
 なおスマホでちまちまエディットするのが死ぬほど億劫だという人は、あきらめてそのまま鳴らしましょう(笑)。内蔵音源そのままの音色でもおそらく十分使える音が出ます。
 
 
 

その他機能

 前モデルにもありましたが、裏側に配備されたUSB端子からオーディオファイル(MP3/WAV等)の入ったUSBメモリーを挿せば再生が可能。外部オーディオを鳴らしつつ、ライブ中にしれっと弾いてるふりして「エアキーター」なるプレイも楽しいかも(笑)。
 
 
 入出力方面の端子は、MIDI IN/OUT、USB(→コンピューター)端子、USB(→メモリー)端子、ペダル端子、MIC INPUT端子などこれまた非常に充実。マイクから入力したボーカルを「ボコーダー機能」で演奏するなんてこともできるみたいですよ。

 

 

 

こじんてき印象

 本機の最大の売りは「エッジ効きまくり、尖りまくりのデザイン」といったところでしょうか。もちろん音のクオリティ、機能の豊富さ、操作性の高さなども非常に高く、ショルダー・キーボードもここまで進化したか!と驚嘆を隠せないですね(本ブログは20~30年前の機材ばかり紹介しているから余計そう感じるのかもしれません。。汗)
 
 
 これから(秋の)学園祭シーズンに入るし、キーボーディストが誰よりも目立つべく、ライブ・ステージでの秘密兵器的なポジションで活躍してくれそうな予感がしますよ! しかしすげー時代になったものだ。。
 
 
 

ひとりごと

 前モデルAX-Synthが発売されたのが確か2009年初頭頃であり、AX-Edgeは実に10年ぶりの後継モデルとなりました。
 
 
 ここ4年くらいのショルダー・キーボード市場といえば「KORG RK-100S」が孤軍奮闘していたというイメージですが(※一応ALESISも出してるけど)、ようやくローランドさんも動き出したという感じですね。もう二度とローランドさんはショルキーを作らないだろうなと勝手に思ってたので、自分的には非常に驚きました(汗)

 

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仕様
■鍵盤:49鍵(ベロシティ対応、アフタータッチ付き)
■音源:Synth-EX音源
■最大同時発音数:256音
■パート数:4パート+ボコーダー専用パート
■搭載音色数:
 ユーザー・プログラム:320
 プリセット・トーン:500以上
 ユーザー・トーン256
■付属品:ACアダプター、ストラップ、ブレード・パネル(六角レンチ、ネジ含む)他
■外形寸法:1252(W)×85(H)×291(D)mm
■重量:4.2kg(ACアダプター、電池除く)
■発売当時の価格:オープンプライス(発売当初の市場実勢価格:税抜100,000円前後)
■発売年:2018年9月

 

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