キーボーディスト、脱初心者を目指す

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『キーボード・マガジン 2018 AUTUMN (No.402)』(リットーミュージック発行) ~YMO特集!

2018/11/28

 

 

 ども! 数日前ですがキーボード・マガジンの2018 AUTUMN号が発売されましたね。今号は、これまた愛好家には待望と言えるYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)特集となっています!
 

 

 キーボード・マガジン誌が “YMO特集”と銘打って表紙まで飾るのは、前回が2003年9月号だったから実に15年ぶりとなりますね。しかも今回は「Volume1」となっており、どうやら2回に分けて特集を組むみたいです。
 
 
 2018年はYMOの結成40年ということでメモリアル・イヤーなんですね。本誌ではキーボード専門誌だけあって、楽曲解析・機材分析などが中心の内容となっているようです。さっそく読み込んでみたいと思いますよ。
 
 
 

特集記事・『楽曲で巡るYMOサウンド』

 冒頭は「アルバムと楽曲で辿るYMOヒストリー」となっていて、オリジナル・アルバムをさらに全曲解説するという非常に内容の濃い記事群。YMOといえば当時のカルチャーに与えた影響も大きいのだけど、その辺りはさらりと触れ、使用機材などを中心に据えた視点でこと細かく書かれていますね。
 
 
 他にも、YMOに影響を受けたミュージシャン(クリエイター/キーボーディスト)のインタビュー記事、代表曲の譜面付き楽曲解説記事など、非常に細かな分析記事で構成されています。
 
 
 個人的なYMO曲の思い出といえば、中学の時にお昼(給食)時間の校内放送のオープニング曲として毎日流れていた「ライディーン」でしょうか。おそらく(ちゃんと聴いた)初めてのYMOであり、先進的な電子音楽に子供ながらワクワクしたものでした。そんなわけで僕のFavorite YMO Songはやはりライディーン。曲後半、メインのメロディに重なってくるピッコロのカウンター・メロディが好きすぎて、いまだにほぼ毎日聴いてます。
 
 
 あとライディーンの印象的な冒頭メロディは教授がARP ODYSSEYを手弾きしてるらしいですね(間奏のゲーム効果音っぽいピュンピュンもARP ODYSSEYだそう)。あーマジでARP ODYSSEY欲しくなってきた!(ハービー・ハンコックのカメレオンも弾きたい)

 

 

 

「ハードウェア・シンセ最新検証」

 後半記事では、現在流通している(もしくは発売予定の)代表的なシンセサイザーの中からピックアップされた7モデルが紹介されています。

Dave Smith Instruments Sequential Prophet X
KORG Prologue
Roland SYSTEM-8
YAMAHA MONTAGE
ARTURIA MiniBrute2
Roland JD-XA
BEHRINGER Model D

 
 Rolandの主力商品であるJUNO、FAシリーズ、あるいはKORGのワークステーション・KRONOSなどは省かれていますね。やはりYMO特集号ということでアナログシンセ寄りに固めたのでしょう。だったら上記でも触れた、KORGの復刻版ARP ODYSSEYも入れて欲しかったなー。
 
 
 発売されてそこそこの年月が経つ機材が見られる中、注目なのが「Sequential Prophet X」と「BEHRINGER Model D」の2機種ですね。
 
 
 Prophet Xは実際まだ見たことも操作したこともないのだけど、150GB(!)もの大容量サンプルを積んだ次世代のProphetといった趣きですね。市場予想価格が約50万円というのもなかなか。。YMO使用機材の代表格ともいえるProphet-5の進化版ということでナイスなチョイスだと思います。
 
 
 一方BEHRINGER Model Dは、あまりにも有名な「Minimoog Model-D」のクローンかと思わせるネーミングおよびパネルトップ。BEHRINGERといえば昔から音響方面の定番機のコピーモデル(といっては語弊があるが…)を安価で提供していたのですが、近年ではお手頃価格のシンセサイザーも手掛けるようになりました。
 
 
 このBEHRINGER Model Dですが、驚くのはその価格ですね。実際出音を確認したことはないのですが(なお付録のCDでちょっと確認できる)、市場予想価格が34,650円!? 鍵盤なしとはいえ本家の10分の1以下じゃないですか! あーびっくり。。

 

 

 

スコア

「アイデア」星野源(ピアノ譜)
「秋桜」山口百恵(ピアノ譜)
「月の光」ドビュッシー(ピアノ譜)

 ドビュッシーの「月の光」の楽譜は、2016Spring号および2017Autumn号でも掲載されていますね。近年人気が高いのでしょうか。。
 
 
 

読後かんそう

 というわけでキーマガ誌としては久しぶりとなるYMOの総力特集。デビューから40年経って、リアルタイムで聴いていない世代も少しずつ増えているにもかかわらずこれだけの特集が組まれるということで、今も昔も強い影響力を持っているのだと感じさせますね。
 
 
 記事中で印象に残ったのが、土橋安騎夫さんの『ロックを志す人間がビートルズ、ローリング・ストーンズを避けて通れないのと同じく、シンセサイザーを志す人間はYMOを避けて通れない』という記述。うむなるほど、YMOであろうとシンセサイザーであろうと、若い世代の人たちにもぜひ興味を持って頂きたいところであります、個人的には。

 

 

 以下は同じくキーボードマガジン誌のYMO参考号。2003年4月号では『Pro-53(ソフトシンセ)で再現するYMOサウンド』という特集が組まれています。
 

 

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