キーボーディスト、脱初心者を目指す

ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

2000年代~ KORG 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.363】KORG KAOSS MIXER ~カオスなるDJミキサー[2001年]

2018/11/28

 

 

 今回取り上げてみる音楽ギアは、コルグが2001年春に発売したダイナミックDJミキサー・「KAOSS MIXER」です。発売当時の定価は税別65,000円(※のちにオープンプライス)。現在では生産完了となっています。
 

KORG KAOSS MIXER

 
 「XYパッド」と称する斬新なインターフェイスと効果(エフェクト)で好評だった同社の「KAOSS PAD」(1999年)にDJミキサーも内蔵した一体型モデルといったところでしょうか。DJからの『ミキサー一体型のモデルも開発して欲しい!』という要望が多く寄せられたため開発に至ったとのことで、よりDJの現場ニーズに応じて作られたモデルといったところです。
 
 
 

KAOSS MIXER概要

 同社のKAOSS PADに採用された「XYパッド」をインターフェイスの中心に据え、サンプリング機能も内蔵したDJミキサー。このXYパッドを指先でなぞる(こする、タッピングする)ことにより、入力した音声に様々な効果(エフェクト)を与えることができます。
 
 後述する機能により、一般的なDJミキサーとは異なるパフォーマンスが可能となる一台になっています。
 
 
 

ミキサー部について

 2チャンネル仕様で、各チャンネルには縦方向のフェーダーはもちろん、3バンド・イコライザー(HIGH/MID/LOW)も装備。パネル左部はCH1、右部はCH2とはっきりと区別されていますね。なおチャンネルフェーダーのストロークは短めで、どちらかというヒップホップ系DJ向けなのでしょうか。。
 
 
 そしてパネル下部中央には、CH1とCH2のミキシング比を変えられるクロスフェーダー(→交換可能)を搭載しています。
 
 
 まあこの辺りは一般的なDJミキサーでも概ね共通している設計と言えますね。なお本機KAOSS MIXERは(DJミキサーとしては)比較的薄型ボディとなっているのですが、その割に多彩な入力端子を備えているのも特筆ポイントと言えるかも。以下は入力端子↓
 

■CH1 INPUT …PHONO(L/R)、LINE(L/R)  ※いずれもRCAピン
■CH2 INPUT …PHONO(L/R)、LINE(L/R)  ※いずれもRCAピン
■MIC  ※標準フォーン(アンバランス型)。入力レベル調整つまみ付き

 
 DJ未経験者にとってはちょっと聞き慣れない「PHONOインプット」というのは、ターンテーブルから直接入力ができる入力端子のこと。本機ではターンテーブル用電源アース【GND】のコネクターも付いてます。
 
 
 なお出力端子は、MASTER(L/R)、BOOTH(L/R)、およびヘッドフォンジャックが装備されています。ヘッドフォン用モニターはマスターとチャンネルごとに切り替えも可能。
 
 
 

サンプラー部について

 本機のサンプリング機能は、約6秒のサンプルを4種類までメモリー可能(→最大23.7秒まで)。サンプリング周波数は44.1kHz。あまり細かい編集を行うことはできませんが、簡易サンプラーとして捉えればさほど不足はないでしょう。
 
 
 サンプリングの実際は、本体のRECボタンを2回押してスタート/エンド・ポイントを決めるだけの超簡単操作。パッドのX軸の最も右端に指を置くとすぐさまサンプルがループ再生されます。

 

 

 

内蔵エフェクト・プログラムおよびXYパッドについて

 合計80種類のエフェクトを搭載。初代KAOSS PADでは60種だったのでちょっと増えてますね。
 
 エフェクト群は以下8グループに大まかに分けられており、各グループごとに×10のバリエーションが用意されています。つまり8×10=80種。
 

フィルター、モジュレーション、BPM FX、ディレイ、リバーブ、SFX、X-FADE、サンプル/プレイ

 
 差し当たって目新しいのが「X-FADEエフェクト」でしょうか。これは文字通り、XYパッドをクロス・フェーダーとして使うものなのですが、フィルターを開け閉めしながらクロスフェードを行えたりと、従来のDJミキサーでは行えなかったことを工夫次第で実現することも可能。なおクロスフェーダーのカーブは3種類用意されており、パネル手前側のスイッチで切り替えることになります。
 
 
 あと「BPM FX」というのは、AUTO BPM機能もしくはTAPボタンで設定したBPMに、ディレイやモジュレーションなどのエフェクトと同期させることができるというもの。自動検出したBPMに同期してエフェクトの周期(レート)も調整してくれるので、非常に便利に使えるでしょう。
 
 
 これらの内蔵エフェクト・プログラムは、初代KAOSS PADと同様に、あらかじめXYパッドの縦軸・横軸に各パラメーターが設定済み。DJは各プログラムを呼び出してXYパッドをなぞるだけで様々な音色の変化を付けることができます。さらに本機ではチャンネルごとの個別のエフェクト処理も可能となっています。
 

 

個人的かんそう

 数あるKAOSS PADシリーズの中でも、文字通り本機は “DJミキサー寄り”の設計といった感じですね。もちろんXYパッドによる多彩なエフェクティングは可能ですが、前モデルからMIDIが丸ごと省略されてしまったため(→本機にMIDI OUT端子はない)、他のMIDI機器とつなげてのシステム拡張ができないという点ではちょっと残念といったところ。。まあDJミキサーだからいいのか、それでも。。
 
 
 関連記事:「KORG Kaoss Pad ~X-Yパッド装備のKAOSS PAD初号機[1999年]
 

仕様
■サンプリング周波数:44.1kHz
■最大サンプリング・タイム:23.7秒
■プログラムMAP:8
■エフェクト・プログラム数:80
 エフェクト・グループ:フィルター、モジュレーション、BPM FX、ディレイ、リバーブ、SFX、X-FADE、サンプル/プレイ
■外形寸法:218(W)×90(H)×306(D)mm
■重量:1.8kg
■発売当時の価格:65,000円(税抜) ※のちにオープンプライス
■発売開始年:2001年

 

関連記事および広告

関連記事および広告


-2000年代~, KORG, 楽器・機材【Vol.〇〇】