キーボーディスト、脱初心者を目指す

ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

2000年代~'' YAMAHA 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.150】YAMAHA P-105 ~ヤマハの高コスパ! 電子ピアノ[2012年]

2019/07/15

 

 

 今回ご紹介するキーボードは、ヤマハの電子ピアノ・「P-105」です。発売は2012年10月。現在では生産完了品となっています(後継機はP-115)。先日バンドのスタジオ練習にてレンタルキーボードとして置いたあったのが本機なのですが、ざっくりと仕様や(個人的)使用感などを記述してみたいと思います。
 
 
 

カラーリングについて

白と黒の2色が用意されていて、型名もそれぞれ「P-105WH」「P-105B」となります。

YAMAHA P-105WH

YAMAHA P-105B
 
 
 

特徴

 シンプルでスタイリッシュなデザイン、さらにスピーカーも内蔵しておりすぐに音を出すことが可能。また別売りのスタンド、ペダルユニットを装着すればより高い演奏性を実現することができます。
 
 
 また「スタイル演奏(伴奏つき演奏)」機能も内蔵してますね。同社の「クラビノーヴァ」シリーズではよく見られる機能ですが、Pシリーズに採用されたのは本機が初めてだったと思います。
 
 
 

鍵盤タッチは?

 よりリアルなタッチ感に近付いた「グレード・ハンマー・スタンダード【GHS】鍵盤」を採用。個人的には、この価格帯の鍵盤タッチにしては非常によくできているという印象でした。若干軽めのタッチではあるのですが、一昔前の10万円前後のモデル並みの出来と言っていいのではないでしょうか。
 
 
 

付属品について

 P-105本体には、ACアダプターとサスティンペダル(→音を伸ばす用のペダル)が付属品として付いてくるので、最低限のピアノ演奏はできます。なおこのサスティンペダルは、本機のために低コストで作られたようなあくまでおまけみたいな感じですね。。小さくて軽いので、床にテープ等で固定していないと踏んでいるうちにズレていくかもしれません。

 

 

 

オプションについて

本体価格が抑えられていたためか、オプション類(別売品)は結構ありますね。
 

専用スタンド(L-85/L-85S/L-85WH)

YAMAHA P-105(option)

引用元:ヤマハHP <https://download.yamaha.com/api/asset/file/?language=ja&site=jp.yamaha.com&asset_id=57481>
 
 
 

専用ペダルユニット(LP-5A/LP-5AWH)

 このユニットを取り付けると3本ペダル(ソフト、ソステヌート、ダンパー)を使って演奏が可能になります。上記のスタンドに専用で取り付けるものなので、がっちりと固定されています。このユニットを装着することによりハーフペダルの演奏に対応します
 
 
 関連記事:「電子ピアノにハーフダンパー(サスティン)は通用するのか?
 
 
 なおペダルユニットの代わりに、同社の汎用電子ピアノ用ペダル「FC3A/FC3」も使うことができ、これらもハーフペダルに対応しています(ここポイント!)。「スタンドは純正のものは必要ないけど、ペダルはちゃんとしたものを使いたい」という人には間違いなくFC3Aはお勧めです。ちなみにFC3AはFC3の後継モデルで、現在一般に新品で購入する際はFC3Aの方になると思います。
 

→ サウンドハウスで「YAMAHA FC3A」の価格をチェック

 

 あと、ハーフペダル非対応ではありますがFC4Aにも対応していますね。少しでも予算を抑えたいという人はこちらの選択もありかも。

→ サウンドハウスで「YAMAHA FC4A」の価格をチェック

 

 

操作系について

 本体にLCD(LED)表示画面はありません。普通にピアノ演奏というだけだったら問題ありませんが、内蔵している機能を使いこなしたい人にとっては慣れが必要になってきます。
 
 
 一例を挙げると、内蔵メトロノームのテンポは何も数字が表示されないのでかなり使いにくいです(単体のメトロノームを用意した方がいいと思います)。また移調機能(トランスポーズ)も画面表示がないので分かりにくいですね。慣れあるのみです!
 
 
 

個人的かんそう

 人により好みはあるかと思いますが、音はこれまでの(家庭向け)Pシリーズの系統の良さが受け継がれていて、スピーカーでもヘッドフォンでも割といい感じで鳴ってくれます。バンド演奏で使うケースでも、十分なレンジを備えていると感じました。鍵盤タッチもこのクラスにしては非常によい出来だと思います。
 
 
 本機は既に生産が終わっていますが、「初めての電子ピアノを買う予定。予算は中古で3~4万円」という人にはオススメです。もちろん中古の状態にもよりますが、いい出物があったら検討していいと思いますよ。
 
 
 
 関連記事(ヤマハPシリーズ):
 「YAMAHA P-80 ~ライブにも持っていける家庭用電子ピアノ[1999年]
 「YAMAHA P-90 ~ハーフペダルにも対応した、ヒットモデルP-80の後継機
 「YAMAHA Clavinova P500 ~クラビノーバ・シリーズの最上位モデル[1993年]
 「YAMAHA P-120/120S ~2000年代初頭の大ヒットデジタル・ピアノ[2001年]
 「YAMAHA P50-m ~ハーフラック・ピアノ音源モジュール[1996年頃]
 
 
 

おまけ

 このP-105ですが、貸し音楽スタジオにて、MIDIで別の音源をつなげようとしたのですがMIDI端子が装備されておらず愕然としました(笑)。PCと接続するUSB端子はあったのですが、確かに自宅ピアノ練習用として単体で使う人が大多数であろう本機種には、MIDI端子などコストカットの真っ先の対象になったのでしょう。。

YAMAHA P-105

 

仕様
■鍵盤数:88(グレード・ハンマー・スタンダード【GHS】鍵盤)
■音源方式:RGEスタンダード音源
■最大同時発音数:128音
■内蔵音色数:14音色(GRAND PIANO1/2、E.PIANO1/2/3/4、JAZZ ORGAN、PIPE ORGAN、ROCK ORGAN、VIBRAPHONE、STRINGS、HARPSICHORD、WOOD BASS、E.BASS)
■効果(エフェクト):リバーブ(4タイプ)、ダンパーレゾナンス、インテリジェント・アコースティック・コントロール
■外形寸法:1326(W)×163(H)×295(D)mm
■重量:11.7kg
■発売当時の価格:オープンプライス
■発売開始年:2012年10月

 

関連記事および広告

関連記事および広告


-2000年代~'', YAMAHA, 楽器・機材【Vol.〇〇】