キーボーディスト、脱初心者を目指す

ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

1990年代 KORG 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.90】KORG i2/i3 ~“インタラクティブ”な自動伴奏機能付きキーボード[1993年]

2018/07/01

 今回ご紹介する機材は、コルグの自動伴奏機能付きキーボード・「i2」および「i3」です。同社のX3/X2とほぼ同時期(1993年)に発売された、言わば いとこみたいな関係ですね。i3は61鍵、i2は76鍵となっています(※なおi2は、i3よりもピアノのPCMデータを2MB追加されている)

 

KORG i2/i3


 
 関連記事:「KORG X3/X2 ~コルグ・ワークステーションの系譜より[1993~94年]
 
 
 日本における “自動伴奏機能付きキーボード”といえば、生粋のシンセシストとかプレイヤー、クリエイターからすれば、「はいはい家庭向けね」なんて位置付けをされてしまいがちです。自動伴奏という機能を “プラスアルファ”と捉えられず、「そういう機能が付いてるだけで初心者に見られる」なんて偏見もあるかもしれません。そういった点を踏まえて、KORG i2/i3を語ってみたいと思いますよー。
 
 
 

X3/X2と同等の音源部を搭載

 X3/X2と同様に、(当時)新開発の「ai2シンセシス・システム」を搭載しています。
 
 i3の内蔵波形は6MB(※i2は8MB)であり、マルチサウンドが340種類(※i2は341種類)とドラム・サウンドが164種類収録されています。音色メモリーはROMとしてGM対応の128プログラム+1ドラム・プログラムを装備。RAM(ユーザー領域)には64プログラム+2ドラム・プログラムが収められています。
 
 
 GM対応プログラム(バンク)搭載、3.5インチFDD装備、SMF(スタンダードMIDIファイル)対応データも再生可能ということで、この辺りもいい感じでX2/X3を踏襲してますね。
 
 
 

自動伴奏機能について

 自動演奏のバッキング・パターンはROMに48種類、RAMには4種類用意されています。これらのパターンは本機では「スタイル」と呼ばれていて、全6トラック構成の演奏データが内蔵されています。さらに各スタイルには10種類(イントロ、フィルイン、エンディングなど)の演奏バリエーションが用意されています。
 
 
 また、i2/i3で追加された目玉機能が「インタラクティブ機能」と呼ばれるものです。機種名に冠されている「i」とはインタラクティブの意味だったのですね。
 
 
 本機の「バッキング・シーケンス・モード」において、バッキング・パターンを鳴らしながらあるコードを押さえると、コードを自動判別しそのコードに併せて伴奏が行われるようになっています。知っている簡単なコードを何となく押さえていくだけで、曲っぽい感じになってくれますと思いますよ。さらにその演奏データをリアルタイムにレコーディングでき、SMFに変換してセーブも可能となっています。

 

 

 

ライブでは使える?

 音源部については前述したようにX3/X2譲りですので問題ないと思います。同時発音数も32音あり、音切れの心配も少なく弾けるのではないでしょうか。
 
 
 なお、X3/X2やコルグのワークステーションに見られる「コンビネーション・モード」というのは装備されていません。その代わりレイヤーやスプリット用の専用ボタンがパネル上に用意されているため、多音色を扱うライブでも使えるといっていいでしょう。
 
 
 

個人的つぶやき

 自動伴奏機能を搭載したキーボードに対する偏見が生まれた原因として、「音のクオリティの低さ」が考えられるのではと個人的に思います。確かにカシオやヤマハなどの、低価格帯のキーボードに搭載されているイメージが強いですね。しかしi2/i3では、前述したようにX2/X3と同様の音源部を搭載しているわけですし、十分高音質だったと言えます。
 
 
 とはいえ、本機のみで(自動伴奏機能を使って)作るトラックは、ある程度作成すると「ありきたり感」が出てしまいがちです。しかし、頭の中で描いているサウンド・イメージを、いち早く形にしてくれる「第一段階」の音作りツールとしては非常に優れていると思います。
 
 
 そういった「第一段階」を経て、PC等で細かく作り込んで本格的なトラックにしていくという使い方もできるかもしれませんね。
 
 
 関連記事:「KORG i1 ~本格ピアノ・プレイが楽しめた、iシリーズのフラッグシップ・モデル[1995年]
 

仕様
■鍵盤:i2=76鍵、i3=61鍵
■音源方式:aiスクエアシンセシス・システム
■最大同時発音数:32音
■音源部:(シングル・モード時)32ボイス、32オシレータ
     (ダブル・モード時) 16ボイス、32オシレータ
■波形メモリー:i2=PCM 8Mバイト、 i3=PCM 6Mバイト
■プログラム数:
 ROM128プログラム+1ドラム・プログラム(forGM)、64プログラム+5ドラム・プログラム
 RAM64プログラム+2ドラム・プログラム
■内蔵エフェクト:47種類
■シーケンサー部:10ソング、100パターン、16トラック・
■外形寸法:i2= 1283(W)×122(H)×348(D)mm
      i3=  1076(W)×122(H)×348(D)mm
■重量:i2=17.3kg、 i3=14.7kg
■発売当時の価格:i2=298,000円、 X3=248,000円
■発売開始年:1993年

 

関連記事および広告

関連記事および広告


-1990年代, KORG, 楽器・機材【Vol.〇〇】