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1970~80年代' Roland 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.89】Roland PROMARS ~モノフォニックながら重厚なサウンド作りが楽しめた70年代シンセ[1979年]

2018/07/21

 以前、本ブログの「太陽系惑星的なシンセサイザーでセットを組んでみたら…」という記事でもちらっと登場したローランドの「Promars」を取り上げてみたいと思います。1979年発売で、当時の価格は198,000円。正式には『Promars Compuphonic(コンピュフォニック)』と言うらしいですね。アナログ・モノフォニック・シンセサイザーです。

 

Roland PROMARS

 
 
 ローランド初のポリフォニック・シンセサイザーであるJupiter-4とほぼ同時期に発売され、そのデザイン(外観)も似ていたことから「Jupiter-4のモノフォニック(単音)仕様ね」と受け取られることもあったそうです。
 
 
 

音源部は?

 デュアルVCOを装備した2VCO(1ノート・タイプ)です。2つのVCOは「1VCO/2VCO」の切り替えが可能で、重厚なユニゾン奏法もできますし、独立した物理ノブの操作によりリアルタイムなデチューン調節も可能となっています。
 
 さらにサブオシレーターも2つあるので、モノフォニックとはいえ4VCO並みの広がりのあるサウンド作りが可能となっています。
 
 
 

音色は?

 プリセットは10個揃えており、パネル手前の(カラフルな)スイッチを押すことにより切り替え可能です。音色は左から「BASS」「STRING」「FUNKY CLAVI」「PIANO」「VOICE」「TROMBONE」「SAX」「TRUMPET」「SYNTH-I」「SYNYH-II」となっています。とはいえ、本機は決してPCM方式のシンセではないため、“それっぽい電子音”といったところでしょうか。
 
 これら10個のプリセットと、ユーザーが記憶させることができる8個のメモリー、計18個のパッチが扱えます。
 
 
 

「コンピュフォニック」って何?

 PROMARSでは8種類のオリジナル・サウンドを記憶することができ、スイッチを押すだけでワンタッチで呼び出すことができます。これをローランドでは「コンピュ・メモリ機能」と呼んでいたみたいですね。本体内にはバックアップ・バッテリーが内蔵されています。
 
 
 当時(1979年)の国内シンセは、作った音色を本体内に記憶(ストア)することができる機種は少なかったため、コンピューターのイメージと結びつけたのかもしれません。

 

 

 

外部機器接続について

 CV/GATEの入力・出力端子を装備しているため、当時のMC-4(1オクターブ/ボルト)などのシーケンサーや、外部のシンセサイザーとの接続しての使用を想定していたのかもしれません。
 
 関連記事:「Roland MC-4 ~80年代初頭の普及版デジタル・シーケンサー[1981年]
 
 
 

ちょっと面白い点

 パネル手前左には「MEMORY WRITE」ボタン、右には「MEMORY PROTECTION」という赤いボタンが配されていて、音色をストアする際はこの2つのボタンを同時に押さなければいけません。両ボタンの距離は物理的に離れているため、両手を伸ばして同時に押すことになります。何だか用心深い設計で微笑ましいです(笑)
 
 
 

個人的かんそう

 Jupiter-4と引き合いに出されることの多い本機ですが、作りとしてはどちらかというとSHシリーズ(SH-2)に近いかなーと個人的には思っています。Jupiter-4よりもマイナーな機種だったため市場にもあまり出回っていなかったそうで、今では相当なレア品として扱われることも多いですね。
 
 
 ちなみに2015年には、AIRA SYSTEM-1用 PLUG-OUT ソフト・シンセ「PROMARS PLUG-OUT」として復刻しています。本家のような温かく厚みのあるアナログ・サウンドがどの程度再現されているかどうか、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。なお本家にはない機能なども追加されているそうですよ。
 

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仕様
■鍵盤:34鍵(3オクターブ、Fスケール)
■構成:2VCO(+2サブオシレーター)、2VCF(HPF、LPF)、1VCA、1LFO
■プリセット音色:BASS、STRING、FUNKY CLAVI、PIANO、VOICE、TROMBONE、SAX、TRUMPET、SYNTH-I、SYNYH-II
■外形寸法:765(W)×162(H)×420(D)mm
■重量:14kg
■発売当時の価格:198,000円
■発売年:1987年

 

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