キーボーディスト、脱初心者を目指す

ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

KAWAI 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.257】KAWAI KP-608/KP-308/KP-308S ~KAWAIの激レア打弦式エレピ(前編)

2018/09/15

 今回は非常に珍しい機材を取り上げみたいと思いますよ。80年代前期~中期にかけて河合楽器が発売した「KP-608」「KP-308」「KP-308S」という打弦式エレクトリック・ピアノです。打弦式電気ピアノといえばYAMAHA CP70/80あたりがあまりにも有名なのですが、KAWAIも80年代にこういった製品を作っていたんですね。
 
 
 今回はこの3モデルをまとめて紹介してみたいと思うのですが、なにぶん情報が少なく、80年代機材に詳しい知人に聞いても『そんなの知らん』と言われる始末。。僕の薄ーい記憶とわずかな資料を元に、必要最低限の情報は提供できたらなと思います。
 
 
 

KP-608

KAWAI KP-608

収納時

 

 本格ピアノアクション機構を搭載し、打弦方式ならではのアコースティックな演奏性・表現性を実現した75鍵エレクトリック・ピアノ。いわゆるアップライト型の形状です。
 
 
 重量は63kgと、これは当時の電気式ピアノと比較したら軽量の部類でした。また脚とペダルを外して鍵盤部をケースに下に格納すれば、割とすっきり収納できたりもします。さらにキャスターも付いているので、移送性にも比較的優れていた “ライブ向け”の一台と言えるでしょう。この辺りの設計はRhodesのSuitcase(スーツケース)を若干意識したのかな? という感じですが、KP-608にアンプ/スピーカーは搭載されていません。
 
 
 内蔵サウンドは3種類(もちろんピアノ系のみ)で、トレモロをかけることもできます(スピードおよびインテンシティの設定可)。
 

仕様
■鍵盤:75鍵(F1~G7)
■外形寸法:
 1470(W)×1020(H)×700(D)mm  ※演奏時
 1310(W)×850(H)×350(D)mm   ※収納時
■重量:63kg
■発売当初の価格:350,000円

 

 

KP-308

KAWAI KP-308

 
 88鍵グランドピアノ形状の、KPシリーズのフラッグシップ・モデル。定価は750,000円でした。グランドピアノ・アクション機構には、ピアノ作りに定評がある同社ならではの技術が組み込まれているそうで、打弦時(演奏時)の弦の振動を制御する、圧電弾性材をケーブル状にまとめた独自のピックアップを搭載しているとのこと。
 
 
 YAMAHA CP80を大いに意識したような外観ですが、CP80のように(移送のために)本体を分割できる構造にはなっていませんでした。まあ本機のスタンドは非常に安定性が高く、一応縦型に回転(収納)はできるみたいですが。。ちなみにこのKP-308の重量は144kg(!)
 

仕様
■鍵盤:88鍵(A0~C8)
■外形寸法:1510(W)×950(H)×1090(D)mm
■重量:144kg
■発売当初の価格:750,000円
■発売開始年:1984~85年頃

 

スポンサーリンク

 

 

KP-308S

KAWAI KP-308S

 
 基本仕様は上記のKP-308とほぼ同じで、グランドピアノ・アクション機構を搭載した打弦式88鍵モデルです。本モデルの決定的な特徴といえば、外装に透明アクリル樹脂を採用している点。そう、KAWAIのクリスタルピアノの元祖ともいうべき見た目になっているのです。価格は1,700,000円でした。
 
 
 なお本機の別売オプションとして、「ストリングス・キーボード」(150,000円)というものが接続できるようになっていて、ピアノ+ストリングスのアンサンブルを一人で演奏できるという感じでした(→ストリングス・キーボードは本機の左上に設置する)。
 
 
 生産期間も長くなく、実際に購入した人もさほど多くはなかったでしょう。これがもし今日市場に出てきたら超激レア・エレピとしてマニアを賑わせてくれると思います(笑)
 

仕様
■鍵盤:88鍵(A0~C8)
■外形寸法:1490(W)×950(H)×1110(D)mm
■重量:159kg
■発売当初の価格:1,700,000円
■発売開始年:1984~85年頃

 

 

つぶやき的な

 70年代に既に先行発売されていたヤマハCP70/80のヒットを受け、打弦式エレクトリックピアノ市場にも本格参入といった感じで投入されたのがKAWAIのKPシリーズだったのだと思います。国内のアコースティック・ピアノ市場を牽引してきた2大メーカーの一つである河合楽器として、この打弦式エレピの市場も無視できないと判断したのでしょう。
 
 
 さてKAWAIのKPシリーズは、KP-705、さらにMIDIに対応した700M、308Mと続きます。こちらはまた別記事にさせて頂きました。
 
 
 関連記事:「KAWAI KP-705/KP-700M/KP-308M ~KAWAIの激レア打弦式エレピ(後編)

 

 

関連記事および広告

関連記事および広告


-KAWAI, 楽器・機材【Vol.〇〇】