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Coccoのバンド練習会に行ってきた! ~Coccoコピーの鍵盤音作り

2018/11/25

 

 

 昨日のことですが、知人同士で行うCocco(の曲のみ)の練習会に鍵盤で参加させて頂きました。
 
 
 なお以前、本ブログの「Superflyのバンド練習会に行ってきた! ~スパフラコピーの鍵盤選び」という記事でも書きましたが、ここでの練習会というのは、ライブやコンサートなどいわゆる「人前に出す」ことを前提としない、純粋に音を合わせるだけの集まりです。この手の練習会はいわゆる固定バンドではなく、毎回微妙に参加メンバーが入れ替わるため、その都度緊張感を持って参加させてもらっています。
 
 
その時の課題曲は以下です。

「雲路の果て」
「樹海の糸」
「強く儚い者たち」
「カウントダウン」
「焼け野が原」
「けもの道」
「遺書。」

 
 前述したようにライブ前提ということではなかったのですが、メンバーの “やりたい曲”リクエストを集めていったら結果的にシングル曲が多くなったという感じですね。いずれの曲も、2001年4月のいわゆる「活動休止前」に発表されたものです。
 
 
 なお今回の使用機材は、スタジオ常設のYAMAHA CP33(→ピアノ系)と、持ち込みのnord electro4D(→オルガン)、そしてRoland JUNO-G(→シンセ系)、BOSS SP-303(→ワンショット・サンプラー)などでした。
 
 
 関連記事:
 「YAMAHA CP33 ~シンプル・ステージピアノ[2006年]
 「BOSS SP-303 ~ハンディ・ワンショット・サンプラー[2001年]」 
 
 
 

Coccoの鍵盤アプローチ

 「Coccoのコピーをやる際の鍵盤的音作り」みたいなものを(主観入りで)書いてみたいと思います。なおCoccoのアレンジは、電子音的にも様々なアプローチがされており、アルバムによってもかなり幅があり難しいのですが、一応初期の頃の曲を基準に考えてみました。ご参考程度に。
 
 
 

・シンセサイザー

 Coccoのコピーで最も活躍する鍵盤は間違いなくシンセだと思います。特にパッド系やストリングスなど、空間を不穏な空気で埋め尽くす感じの音色は、多くの楽曲でなじみやすいと個人的には感じます。曲によっては、パッドにフィルター・エンベロープを掛けると明るさの起伏ができ効果的になります。なおプリセット音をそのまま使う際は、その曲のテンポに合わせフィルター・エンベロープのディケイ・タイムを微調整できるとなおよしです。
 
 またシンセ・リードなども効果的な楽曲が比較的あります。お手持ちのシンセにポルタメント機能があるかを確認してみてください(今どきのシンセだったら問題なく付いていると思います)
 
 

・オルガン

 重い楽曲において、ギターが爆音でストリングス音色などが抜けてこないようだったら、オルガン(+若干のオーバードライブ)でハードに鳴らすのもアリです。
 
 
 

※【参考】今回の課題曲ごとのセッティング・メモ(ほぼ自分用)

「雲路の果て」
 →鍵盤1:イントロにてシンセ・リード(素朴なサイン波にリバーブをかけポルタメントやや深め)。間奏にてストリングス
  鍵盤2:イントロ~Aメロ~Bメロにてエレピ・バッキング。音色的にはローズ系。
  鍵盤3:サビにてオルガン(軽くオーバードライブ)
 

「樹海の糸」
 →鍵盤1:曲全編にわたってパッド系シンセ。イントロではシンセ・リードも
  鍵盤2:曲全編にわたってヤマハCP70/80系でバッキング。なければ生ピアノ系でも可
 

「強く儚い者たち」
 →鍵盤1:イントロ~Aメロにて「バイオリンのピチカート音」、Bメロ~サビはパッド系
 →鍵盤2:ピアノ系
 

「カウントダウン」
 →ピアノ音色のみ。イントロ・アウトロ以外ではコード・バッキング。ストリングスパートはギターさんにお任せ。
 

「焼け野が原」
 →ストリングスのみ(オクターブ重ね)
 

「けもの道」
 →ストリングスのみ(オクターブ重ね)
 

「遺書。」
 →スローアタックのパッド系中心。間奏ソロはシンセ・リード(ややオーバードライブをかけたサイン波。高音成分はフィルターでカット)

 

 

 

つぶやき的な

 Coccoは個人的には90年代末によく聴いていたアーティストの一人であり、当時の環境とかを思い出しつつしみじみしながら音作りをしていました。特に今回選曲に挙がったのは 暗くて重い曲が多いですね。
 
 
 Coccoは近年では本格的に音楽活動を再開していて、2016年にはアルバム『Adan Ballet』を、そして同年秋にはアルバムと同名の全国ツアーも行っています。以前の病的な恨みつらみをぶつける歌い手、というイメージからすれば、PVでも随分と健康的な雰囲気が伺い知れて、個人的にはほっとしています。
 
 
 重い曲の頃の方が好きだったというファンもいるかもしれませんが、以前のどこか危なっかしさに加え、最近ではユーモアや知性、トレンドを取り入れる柔軟性、さらには色気までもまとっているように思えます。それでも根底に「Coccoらしさ」がはっきり感じられるのは僕だけでしょうか。。今度は最新アルバムからも練習会でバンド演奏してみたいですね。
 
 

 

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