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【雑誌】『TECHII(テッチー)』(音楽之友社発行) ~伝説?のテクノポップ/ニューウェイヴ雑誌

2018/11/18

 

 

 今回取り上げる雑誌は、80年代に発行された『TECHII(テッチー)』というものです。発行元は、「Stereo」「Band Journal」などツウ好みの音楽系専門月刊誌を現代でも出版し続けている音楽之友社。
 
 
 TECHIIの創刊は1986年6月号(表紙は細野晴臣氏)で、1988年12月号までの2年半にわたり発行されていました。

 

 こちらは先日偶然入手した1988年6月号(表紙は種ともこさん)。創刊からちょうど2年後の号であり、休刊まで残り半年というタイミングで刊行されたものです。後期ですね。
 
 
 一般的には80年代後半における、テクノポップを含むサブカル系雑誌といったところであり、音楽にとどまらず演劇などの記事もたまに扱っていたのが思い出されます。あと以前本ブログで紹介した「『KEYPLE(キープル)』(自由国民社発行) ~ソノシート付き鍵盤系雑誌」などのように、たまにソノシートが付録として付いてきたそうですね。
 
 
 

TECHIIとは

 1986年6月号、隔月刊として創刊、同年10月号より月刊化。発行当初のキャッチコピーは『キーボード、コンピュータ&デジタル・マシンの音楽情報誌』でした。当時のテクノポップ・シーンを牽引した国内外のミュージシャンの記事がしばしば組まれ、その頃のいわゆる「テクノポップ」や「ニュー・ウェーヴ」と呼ばれるやや “サブカル系”とされるジャンルを得意としていました。
 
 
 他にも、音楽制作者向けの記事や機材レビュー(シンセサイザーなどのデジタル機器等)なども紹介され、当時いち早くコンピューター・ミュージックに関する記事も掲載されていたことを記憶しています。
 
 
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 テッチー(の後期)は当時僕も何度か購入したことがあって、今回再入手したことで、その頃の懐かしい思い出がちょっとだけよみがえりました(まあ1冊だけですが)
 
 
 YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)が「散開」(解散)を公式で発表したのが確か1983年秋頃。本誌は “ポストYMO”ともいうべきその後のテクノポップ・カルチャーの情報を主に発信していながら、当初はYMOメンバーがしばしば表紙を飾っていたイメージがありますね。あとはサエキけんぞう、立花ハジメ、戸川純、ムーンライダーズetc.etc..  なつかしいですね。。
 
 
 発行後期では戸田誠司(元FAIRCHILD)、松浦雅也(元PSY・S)、小西康陽(渋谷系の中心人物の一人)などなど、90年代初頭のムーヴメントにつながるキーパーソンも登場してきたりして、個人的にはこの頃の紙面が好きですね。また機会があれば他の号も入手して、80年代後半の時代の雰囲気に浸りたいと思います(笑)
 
 
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