市販のバンドスコアは正しいのか?
2018/11/23
本ブログの以前の記事・「市販のバンドスコア、使うといいことある?」で市販のバンドスコア利用のメリットを記しましたが、今回はデメリットについて。個人的には、メリットよりもデメリットの方が多いんじゃないかと思うほどです。ちょっと色々書いてみましょう。
そもそもな問題
★メジャーなアーティストの曲以外はスコアは売ってない
世間的には有名なアーティスト・曲ではないけど、自分の中では名曲中の名曲で、ちゃんとしたスコア・楽譜があればぜひ購入したい!、という人も多いのではないでしょうか。でもなかなか売っていないというのが実情ですね。
こういった時は、スコアメーカーにスコア化の直訴をすることもできます(有名なのがシンコーミュージックエンタテイメントで、入力フォームが設置されています)。リクエストの数が多ければ書籍化されることもありますが、時間は非常にかかりますね。
余談ですが、たとえメジャーアーティストでも、カップリング曲とかそれほどセールスが伸びなかった曲はスコア化されないこともあります。やっぱり直訴ですかね。Kindle版でもいいので。。
★価格が高くて手が出ない。1曲欲しいだけなのに。。
バンドスコアは1冊2,000~3,000円くらいしたりします(そもそもアルバム単位で発売されることが多いため)。欲しいのが1曲だけだと非常に割高になってしまいます。
ただし、1曲だけの「バンドピース」もありますので、そちらは数百円の出費ですみます。シングルになっていてそこそこ売れた曲のみですが。。
【本題】バンドスコア利用時のデメリット
★採譜誤りが多い
市販のバンドスコアは、実に誤りが多いです。何なんすかねー、高校の軽音部員がバイトで採譜してるんじゃないかと思う位ひどいものもあります。否、そんなこと言ったら軽音部員に失礼か。
たとえ「メンバー監修」という触れ込みだったとしても、メンバー自身が細かく採譜してるとは思えないので、全て鵜呑みにしない方がよいですよ。
★自分の血肉にならない
楽した分、自身のスキルアップにはつながりにくいという意味です。これは僕が今回の記事で最も言いたいことです。時間は掛かるけど、苦労して耳コピしたフレーズ等は、確実に自分の深い部分に残ります。いわゆる「引き出し」が増えるのですね。
特に若い人で、これから本格的にプロを目指す人にとっては、自分で苦労してコピーすることをおすすめします。力は確実につきます。あくまで市販スコアは、“参考”程度にしておいた方がよいかもです。
ひとりごと的な
プロのミュージシャンが、別のプロアーティストの曲をカバーでやる際、「このスコア明らかに間違ってるなぁ」などと言うでしょうか? そもそも市販のスコアなんて絶対に見ないと思います。
プロだったらまっさらのアプローチから、原曲のイメージを壊さずかつ独創的な音を作り上げるでしょう(意図的に壊す人もいるけど)
市販のスコアの誤りに腹を立てて(もしくは喜んで)いるうちは、まだまだアマちゃんだなーと自身を顧みる今日この頃です。