NHKテレビ番組『旅するイタリア語』個人的感想(2016年10月~2017年3月)
2018/11/25
2016年10月から始まったNHK語学番組『旅するイタリア語』ですが、2017年3月21日の放送回で最終回を迎えましたね。まずはどのような内容だったか公式HPからおさらいしてみます。
旅するイタリア語
イタリアが大好きな雅楽師の東儀秀樹さんが、覚えたてのコトバを使ってイタリアを旅します。ローマでは名所の意外な歴史を探りつつ、男のファッションを追求。北部エミリア地方ではチーズや生ハムを味わい、クラシックカーにも試乗。番組を見れば、旅に役立つ会話力が自然と身につきます!
再放送:水曜日 午前6:00~6:25
※出展:NHKゴガク『旅するイタリア語』<https://www2.nhk.or.jp/gogaku/italian/tv/>
語学番組として見た時の「旅するイタリア語」印象
旅の中でポイントとして使われるイタリア語は番組内の『今週のキーフレーズ』として取り上げられ、その後ダヴィデくんとモナリザさんの文法コーナーにて詳しくフォローされます。いずれも “ひとこと”で済むものであり、覚えやすい・使いやすいフレーズだったと思います。これからイタリアに旅行に行く人にとっては、とても便利に使えるものばかりなのでとりあえず覚えておくといいかもしれませんね。
とはいえ語学番組としては、やはりちょっと情報量が少ない印象でした。登場する単語も少なかったし数字の表現もほぼスルー。。
また、毎週ごく簡単なキーフレーズが続いた後、「第13課 コンサートの打ち上げ」(2016年12月27日放送回)では、いきなり近過去の「Siete stati fantastici.(あなたたちはすばらしかった)」というキーフレーズが登場しました。これって文法的には一気に難しくなってるんですよね。。
CEFR(※1)【A1】に準拠した前シーズンの番組作りからすると、今回はそもそもCEFRについては何も触れられていなかったわけだし、旅行会話用にちょっとした勉強をするにはよい番組だったのかもしれません。
まとめ的なひとりごと
有名な観光スポット(→主にローマ)および郊外にて多くのロケが行われ、イタリアの食、芸術、文化など、とにかくイタリア文化に興味を持ってもらおうという制作スタンスは、多くの人の興味を植え付けた番組だったと思います。映像も終始美しいイタリアの風景が流れ、見ているだけでちょっとした旅行気分が味わえました。
さて気になる2017年4月からのシリーズですが、一体どのような番組になるのでしょう。さすがに2年前(のテレビでイタリア語)とかの再々放送はないですよね。。公式HPで確認してみましたよ!
結論から言いますと、2017年4月からは今回の『旅するイタリア語』が再び第1課から始まります。ええーーーそうなの?? またトレヴィの泉から?(笑)。毎週律儀にビデオ録画していた僕にとっては空白の半年間になりそうでちょっと残念。。まあ2017年10月期からは新作番組が組まれる予定だそうなので、半年間待ちましょう。。
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「NHK『旅するイタリア語』(第12回)より ~東儀秀樹さん、イタリアでコンサート」
「『旅するイタリア語』の新シーズンが始まりました!(2017年10月よりNHK Eテレ…」
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※1 CEFR(セファール)…「ヨーロッパ言語共通参照枠【Common European Framework of Reference for Languages】」のこと。ヨーロッパ全体で、外国語の学習者の習得状況を示す際に用いられるガイドライン。
レベル「A1」では以下のようにガイドラインが設けられている。
学習を始めたばかりの者・初学者
■具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることもできる。
■自分や他人を紹介することができ、どこに住んでいるか、誰と知り合いか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりできる。
■もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助け船を出してくれるなら簡単なやり取りをすることができる。
※出典: 「ヨーロッパ言語共通参照枠」フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』