NHKテレビ番組『旅するイタリア語』に思うところ(2016年10月より放送)
2018/11/23
2016年10月から「テレビでイタリア語」の後番組として、新番組『旅するイタリア語』が始まりましたね。本日までに3回ほどOAされたのですが、ざっと私見を書いてみましょう。
旅するイタリア語
イタリアが大好きな雅楽師の東儀秀樹さんが、覚えたてのコトバを使ってイタリアを旅します。ローマでは名所の意外な歴史を探りつつ、男のファッションを追求。北部エミリア地方ではチーズや生ハムを味わい、クラシックカーにも試乗。番組を見れば、旅に役立つ会話力が自然と身につきます!
再放送:水曜日 午前6:00~6:25
※NHKゴガク『旅するイタリア語』より引用
僕は2015年度下期(※2014年度上期の再放送)、2016年度上期(※2015年度上期の再放送)の計2シーズン分の放送を見てイタリア語の基礎を勉強し、そこで得た語彙を頼りにイタリア個人旅行に行きました(滞在期間はのべ3週間ほど)。今シーズンはどのような作りになっているのでしょうか。期待が高まります。。
前々シーズンと前シーズン
2015年度下期は全6話のミニドラマを何度も放映して、毎週違ったフレーズを覚えていくという感じの構成がメインでした。これは僕が学習を始めたタイミングともぴったり一致していたので、ビデオに撮って何度も何度も見て復習しました。
一見地味なお勉強番組みたいだったけど、このシーズンが一番学習のための情報(質・量とも)が充実していたと感じています。
2016年度上期シーズンは、前シーズンを一通り終えた人向けの “2周目”といった感じ。“1周目”の表現の肉付けをしつつ、ミニコーナーも追加して、「遊びを増やした」番組作りを目指したのかなと思います。特に「イタリア語で遊ぼう!(Giochiamo con l'italiano)」のコーナーではおそらく厳密な台本がなく、出演者の皆さんも楽しんでいる感じがよかったです。
そして今シーズン「旅するイタリア語」
もうこれはかなり旅番組にシフトしてますね。番組名も8年ぶりに変更しちゃうくらいだし、番組編成部に大きな改革が迫られていたのかもしれません。
やっぱりスタジオで地味にお勉強するよりも、終始現地の素敵な風景を映す方がウケがいいんですかねぇ。。ナビゲーターのエヴァ・カンベッダさんもほとんど日本語で話しているので、ヒアリングの勉強になる部分も少なくて個人的には残念。
そして “旅人”の東儀秀樹さん。真面目な人柄は伝わってくるのだけど、いかんせんTV的には地味すぎじゃないですかねぇ。声も小さくリアクションも薄いし、ほぼ一般人な感じです。東儀さんは雅楽師なので、装束着て和楽器の演奏シーンとかを今後増やして、番組内でのオーラが増すことに期待します(笑)。おそらくもう全て収録済みだろうけど。。
文法コーナーではダヴィデくんとモナリザさんがナビゲート。この二人、番組ではおなじみのマッテオ・インゼオさん(→ダヴィデくん)と鈴木マリアさん(→モナリザさん)が声を演じているんですね。びっくりした! この2人の方がよっぽど芸達者だわ(笑)。なお鈴木マリアさんは番組ナレーションも務められております。安定感抜群。
まとめ的なひとりごと
番組内では有名な観光スポットも多く取り上げられていますし、文法うんぬんよりもまずはイタリアに興味を持ってもらうという制作サイドの意図だとしたら、悪くない構成だと思います。今後の展開を見守りましょう。
以下は余談。ローマ市内ロケでスペイン広場がちょこっとだけ映りましたが、おそらく収録当日の時点では改修工事中で封鎖されていたと思います(※1)。その点について一切触れなかったということは、のちのち本番組も再放送で使いやすくするための配慮なのかもしれませんね(笑)
これは2016年9月上旬に自前で撮ったスペイン広場の写真
【2017/3/21追記】
2017年3月21日の放送分にて、今シリーズの『旅するイタリア語』が無事終了しました。東儀さん+エヴァさんでの旅スタイルという構成は、番組最後まで続きましたね。さて2017年4月からの新シリーズですが、一体どのような番組が始まるのでしょう。実は。。
関連記事:
「NHK『旅するイタリア語』(第12回)より ~東儀秀樹さん、イタリアでコンサート」
「NHKテレビ番組『旅するイタリア語』個人的感想(2016年10月~2017年3月)」
「『旅するイタリア語』の新シーズンが始まりました!(2017年10月よりNHK Eテレ…」
---
※1 スペイン広場改修工事 …2015年から修復と洗浄作業を行っていたが、作業が完了し、2016年9月22日から一般公開が再開となった。それまでは高い柵が設けられ一般人は入ることはできなかった。