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その他メーカー 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.242】STUDIO ELECTRONICS MIDIMINI(MIDIMOOG) ~前編・開発の経緯など

2018/03/09

 今回取り上げるシンセサイザーは、STUDIO ELECTRONICS社(以下SE社)の「MIDIMINI(ミディミニ)」です。発売開始は1980年代末頃でしょうか。多くのミュージシャンに愛され続けている名機中の名機・Minimoogの中身をそっくり4Uラックに収め、MIDI機能を搭載したシンセ・モジュールといった感じの内容となっています。

 

Studio Electronics MIDIMINI

STUDIO ELECTRONICS MIDIMINI ※Five Gさんにて撮影
 
 
 
 このMIDIMINIのヒットにより、STUDIO ELECTRONICSの名を世界に大きく世に広めることになったわけですが、同社は他にもProphet-5など往年のヴィンテージ・シンセサイザーのラックマウント化(→p-five)を行ってきたことでも知られています。またオリジナルのラック・シンセもいくつか見受けられますね。
 
 
 関連記事:「STUDIO ELECTRONICS SE-1 ~“図太い”MIDI対応・モノフォニック・アナログシンセモジュール[1993年]
 
 
 さてMIDIMINI誕生以前には、前身である「MIDIMOOG(ミディモーグ/ミディムーグ)」というタイプのシンセがあったことはご存知でしょうか。以下、MIDIMINIの本題に入る前に、MIDIMOOGについての長大な前置きから展開してみましょう(汗)
 
 
 

MIDIMOOG~MIDIMINI誕生の経緯

 1987年後半、アメリカ西海岸の多くのスタジオ・ミュージシャンやエンジニアから、『MinimoogのMIDI化、およびラックマウント改造を施して欲しい!』という声がSE社に寄せられていました。SE社は中古で入手したMinimoog(あるいは顧客が持ち込んだMinimoog)を使い、ボディとスイッチ以外のほぼ全てのパーツを流用。さらにMIDIインターフェイス・カード上に、取り出したMinimoog基板をリビルドしてMIDIラック・タイプに仕上げたそうです。
 
 
 そうして完成した「MIDIMOOG」は世界中から反響があり、実際200台ほどのオーダーが入ったそうです。しかしSE社は、元となるMinimoogの調達ルートを今後どのように確立するかについても考えなければならない岐路に立たされていました。そう、当時既にヴィンテージということでMinimoog(の基板)は入手が困難になってきていたためです。
 
 
 MIDIMOOGは何度かのバージョンアップを経て、オリジナルの “model-D” 基板をコピーしたクローン回路を新たに採用することになりました。そして名前も新たに「MIDIMINI」としリリース。ちなみにMIDIMOOGからMIDIMINIという名称に変更したのは、商標関連の法律に引っかからないようにとのことらしいです。

 

 

 

MIDIMOOGのバージョンについて

 MIDIMOOGにはいくつかのバージョンが存在します。ひょっとしたらこの他にもあったかもしれませんが(※Version6まであったという説も)、違いについてちょっと言及してみましょう。僕の知っている限りなので以下ご参考程度に(もし誤りがあればご指摘頂ければ幸いです)

 

STUDIO ELECTRONICS MIDIMOOG ver1

 こちらをMIDIMOOGのバージョン1だとしましょう。なおこの場合の “バージョン”というのはユーザーサイドが便宜的に区分したものであり、「Rev.1」とか言うほど明確な線引きではありません。ロットNo.による区分があったのかどうかというのも未確認です。
 
 

STUDIO ELECTRONICS MIDIMOOG ver2

 こちらはバージョン2としましょう。ピンクの丸印の部分に「SWEEPつまみ」が追加されています。ただしつまみについての表記はパネル上になく、何のつまみかは初見では分かりません。
 
 

STUDIO ELECTRONICS MIDIMOOG ver3

 バージョン3ではつまみの下に小さく「SWEEP」という文字が追記されています。
 
 

STUDIO ELECTRONICS MIDIMOOG ver4

 バージョン4では、オシレーターの下の3つのスイッチが5つに増えています。またMIXERセクションとVCF/VCAセクションの交差点の辺りに「N/W(noise/mod)スイッチ」が追加されています。
 
 

STUDIO ELECTRONICS MIDIMINI

 そしてクローン基板を搭載した「MIDIMINI」へ。外観上の違いは、パネル右上の機種名ロゴの色が青っぽくなっていることくらいでしょうか。
 
 
 

かんそう的な

 前置きが長くなり過ぎ、一本の記事が長大になりそうな予感がしてきましたので、MIDIMINIの仕様についての記述は別記事に分けることにしました。。まあ今回はMIDIMOOG(のバージョン違い)およびMIDIMINIについての豆知識ということで、これら中古の個体を入手する際の参考になればこれ幸いです。
 
というわけでMIDIMINIの内容については後半の記事に続きたいと思います。
 
 
 続きの記事→「STUDIO ELECTRONICS MIDIMINI(MIDIMOOG) ~後編・ラック&MIDI化したMinimoog
 

仕様(MIDIMINI)
■最大同時発音数:1音
■オシレーター:VCO×3基(三角波、ランプ波、ノコギリ波、パルス波×3種)
■ノイズジェネレーター:1基
■フィルター:24dB/octローパス・フィルター
■エンベロープ・ジェネレーター:ADSRタイプ×2基
■LFO:1基
■入出力:外部入力×1、オーディオ出力×1
■外形寸法:482(W)×178(H)×165(D)mm
■重量:4.9kg
■発売当初の価格:498,000円(のちに改定の可能性あり)
■発売開始年:1980年代後半

 

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