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1990年代' Roland 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.11】Roland XP-50 ~マイ・ファーストシンセ回顧録[1995年]

2018/11/21

 

 

 今回は、僕が購入した思い出深いファーストシンセでもある「Roland XP-50」というシンセのご紹介です。発売はWindows95が登場した1995年。定価は175,000円でした。

 

Roland XP-50
 
 
 
 大学卒業後、就職したギター工場で稼いだ初任給を全てつぎ込んで購入。現物は見ずに音も聴かず、新宿の楽器屋さんに電話を掛けて買いました。
 

 まだ残っていた当時のXP-50購入伝票。どうやら内金で2万円先に入金したようですね。ちなみに当時の消費税は3%でした。
 
 
 
 当時、シンセサイザーの分野では、マルチティンバー仕様の音源に加えてシーケンサーやエフェクターなども統合した、“ワークステーション型”が台頭してきていました。つまり1台で音楽制作もできちゃうというオールインワンタイプのマシンですね。
 

Roland XP-50(advertisement)
XP-50/ローランド(株) 雑誌広告より画像引用

 
 
 
 さて僕がこのシンセを選んだのは、やはりシーケンサー内蔵が決め手でした。当時、職場の仲間とJ-POPのコピーバンドを組むことになって、その中にTRFなども曲候補に上がっていて、打ち込み部分も任されたというのが大きかったです。
 
 
 当時はシーケンサーについての操作経験があるわけではなく、雑誌などから仕込んだ情報だけで、バンド仲間相手にさもシーケンサーについて熟知しているかのように振舞っていました(笑)。でもって買ってから大変苦労したのを覚えています。周りに聞ける人も皆無だったし。。この子のシーケンサーをなんとか使いこなせるようになったのは買ってから半年後くらいです。
 
 
 これから本機XP-50を手に入れ、ひょっとしたら使っていくかもしれない人向けに、簡単に紹介してみましょう。ちょっと主観入ってます。
 
 
 

音源部

 同社の音源モジュール・JV-1080を踏襲していて、プリセット配列も似通ってます。ただしXPと冠を変えるだけあり、従来の鍵盤付きJVシンセとは違って音色はブラッシュアップされている印象です。パッチ512音色、パフォーマンス(→パッチを組み合わせたもの)が64音色、リズムセットが8つ内蔵(他にもGM音色もあり)
 
 
 同時発音数は64音で、マルチティンバーも16パートと当時かなりのスペックを誇っていました。あらゆるジャンルにオールマイティに使える多彩な音色が充実しており、さらに拡張音源ボード(SR-JV80シリーズ)も4枚まで同時装着できるというのも強みでした。

 
 きらびやかなシンセ音(D-50系)は本当によくできていて、個人的に頻繁に使用しました。ピアノ系は明るく、パッドにまぜるとオケにもなじみやすかったですね。

 

 

 

内蔵シーケンサー

 メインの16トラックに加え、100個のパターン・トラックを装備しています。なおこのパターン・トラックは任意の鍵盤に割り当てることができ、その鍵盤を押すことでパターン・トラックが再生されるという「RPS(リアルタイム・フレーズ・トラック)機能」を搭載しています。これがなかなか強力でした。
 
 
 40桁×2行のディスプレイは慣れないうちは使いにくいのですが、慣れるまでの辛抱(笑)。また、ダイレクトにフロッピーディスクからMIDIデータを読み込んで、高速に曲をプレイバックできる「クイック・プレイ」が便利です。これはライブ前の長時間のロードタイムがなくなるというもので、実際よく使いました。
 
 
 また、打ち込まれた楽曲データにグルーヴ感を与える「グルーブ・クオンタイズ」という機能も初搭載。これによりリズムを手軽に “ハネさせる”ことができたりしたのですが、僕は極端に掛けて、気持ちの悪いグルーヴを出すのが当時楽しくて仕方ありませんでした(笑)
 
 
 

内蔵エフェクター

 コーラス、リバーブに加え、40種のマルチエフェクト(EFXと呼ばれる)を内蔵。コンプレッサー、ロータリーエフェクトが充実していますね。この内蔵エフェクターも、同社の音源モジュールJV-1080を踏襲しています。
 
 
 関連記事:「Roland JV-1080 ~90年代の人気音源モジュール(前編)[1994年]
 
 
 

個人的おもいで

 全額自分の稼いだお金で購入したシンセということで、手に入れた時の感慨もひとしおでした。それまではEOSのビデオとかを見て予備知識を貯めていたのですが(笑)、実際に操作する楽しみというのは想像を遥かに超えてきました。
 
 
 そんな思い出深いXP-50、3年ほどで事情があって手放したのですが、とにかくこのシンセではよく遊びました。61鍵にもかかわらずショパン練習したりとか、ライブで暴れて鍵盤折ったりとか(笑)

 
 これまで所有した数多くの電子楽器のうち、個人的に最も深く関わったのはやっぱりこのXP-50です。おかげでその後10年間は、Rolandシンセに関してはほぼ何も見ないでほとんどの機種を操作できていました。ありがたやファーストシンセ。
 
 
 
 関連記事(ローランドXPシリーズ):
 「Roland XP-10 ~アルペジエーター搭載・普及型シンセ[1995年頃]
 「Roland XP-80 ~XP-50をリファインした76鍵仕様シンセ[1996年]
 

仕様
シンセサイザー部
 ●音源:PCM方式
 ●パート数:16(パート10はリズム・パート)
 ●最大同時発音数:64
 ●エフェクト:EFX40種、リバーブ1種(8タイプ)、コーラス1種
 ●プリセットメモリー:パッチ512、パフォーマンス64、リズムセット8
 ●ユーザーメモリー:パッチ128、パフォーマンス32、リズムセット2
シーケンサー部
 ●トラック数
  フレーズトラック16、パターントラック1 、テンポトラック1 、ビートトラック1
 ●インターナルメモリー ソング数:1、記憶音数:約20,000音、ソング長:9998小節
■外形寸法:1023(W)×97(H)×348(D)mm
■重量:9.3kg
■発売当時の価格:175,000円(税別)
■発売開始年:1995年

 

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