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KAWAI 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.166】KAWAI L1 ~スリムボディを追及した家庭用デジタル・ピアノ[2002年]

2018/03/09

 今回ご紹介するキーボードは、河合楽器の「L1」というデジタル・ピアノです。発売は2002年、当時の価格は128,000円でした。専用スタンド(+ステレオ・スピーカー・ユニット)付です。

 

KAWAI L1


 
 
 L1の2年前に同社から発売された「es1」がそのスタイリッシュさ(→6色のカラーから選べた)からヒットしていたそうで、さらにコンパクト性を求めるニーズが多く寄せられたことを受け、非常にスリムな電子ピアノとして本機・L1の開発が始まったとのことです。
 
 
 関連記事:「KAWAI es1 ~全6色展開の2000年代初頭デジタル・ピアノ
 
 
 

外観の特徴

 チェリー調の木目デザインとシャンパン・ゴールドのパネルを組み合わせたようなパネルトップで、リッチかつちょっとエレガントな雰囲気です。
 
 
 そしてとにかくスリムですね。奥行サイズは、この手の電子ピアノとしては驚きの27.2cm。同時代の電子ピアノ・YAMAHA P-90よりもスリムです。おそらく同世代で最も細長い88鍵電子ピアノだったと思います。部屋のスペースが限られている場合など、地味に助かるのではないでしょうか。
 
 関連記事:「YAMAHA P-90 ~ハーフペダルにも対応した、ヒットモデルP-80の後継機[2004年]
 
 
 透明アクリル素材の譜面立ては鍵盤のフタも兼ねていて、弾かない時は鍵盤のホコリよけにもなります。このフタは何気に便利で、譜面立てとして使う際、「横一面に譜面を広げる」といったことも不可能ではないです。なお奥行のスペースを余り使わせない配慮なのか、譜面立ての角度は垂直に近くなっています。
 
 
 

音の特徴は?

 ステレオ・サンプリングされた音色が8種類用意されています。内訳は、ピアノ1/2、エレクトリックピアノ、チャーチオルガン、ハープシコード、ビブラホン、ストリングス、クワイヤ―といった感じ。メインの音色はやはり「ピアノ1」で、クセがなく、クラシックからポピュラーソングまで幅広く使いやすいと思います。
 
 
 

鍵盤タッチは?

 バネを使わずハンマーの重量を生かした鍵盤機構の「アドバンスト・ハンマー・アクション II」を搭載。KAWAIは鍵盤アクション部にも定評があるので、この時代・この価格帯の電子ピアノとみれば良い出来になっていると思います。
 
 
 ただし、奥行きが短いということはそれだけ鍵盤の可動部も減っているということです。例えば黒鍵を奥(根本)の方で弾いた時に、若干 “押し込み”が浅いと感じる人もいるかもしれません。下図は参考までに。
 

key-length
 
 
 シンセ鍵盤に慣れている人にとっては全く気にならないと思いますが、ほぼグランドピアノしか弾かない人にとってはひょっとしたら違和感を感じるかもしれませんね。ちなみに、タッチの強さによる音の大きさを調節する「タッチ・カーブ」は4種類の中から選ぶことができます。

 

 

 

専用スタンド付属!

 本機には専用のスタンドも付いてますね。スタンドには剛性を高めるため水平の板も渡しており、その板にスピーカー・ユニットが埋め込まれています。家庭用電子ピアノとして、買ったその日から鳴らせるというのは当たり前にうれしいです。もちろんダンパー・ペダルも標準で付いてきます。
 
 
 なお鍵盤部とスタンド部はネジ4本で固定するようになっていて、このネジを外せば鍵盤部だけでライブ等に持っていくことも可能です。重量は “全て込みで30kg”としか書かれていないので定かではないのですが、鍵盤部はおそらく10kg台後半くらいかと推測されます。
 
 
 

その他の機能

 3種類のリバーブを内蔵しているため、ピアノ音色にかけると音楽ホールのような残響を付加してくれます。また記憶容量1,800音のレコーダーも内蔵されており、ちょっとした自身の演奏チェックなどに使えそうです。
 
 
 あと、任意の鍵盤を押すたびに内蔵曲の演奏を(1拍ごと)進めることができる「コンサートマジック」という機能も付いています。これは高度な曲を弾けない人向けのおまけ機能といったところでしょうか。本機ではこのコンサートマジック用に、5グループ/40曲の演奏曲を内蔵しているそう。
 
 
 

つぶやき的な

 本機の類似他社モデルといえば、ヤマハの電子ピアノ「Pシリーズ」が思い出されますね。特に当時はマホガニーのP-120(2001年発売)がヒットしていたということもあり、L1も若干そのデザインの影響が見られるような気がします。
 
 
 Pシリーズとは異なり本機をライブに使用した人はほとんどいなかったと思われますが、タッチ/音色ともに、当時としてはバランスよく仕上がっていると思いますよ。
 
 
 
 関連記事:「YAMAHA P-120/120S ~2000年代初頭の大ヒットデジタル・ピアノ[2001年]
 

仕様
■鍵盤数:88鍵(アドバンスト・ハンマー・アクションII)
■プリセット:8音色(ピアノ1/2、エレクトリックピアノ、チャーチオルガン、ハープシコード、ビブラホン、ストリングス、クワイヤ―)
■最大同時発音数:32
■エフェクト:リバーブ(×3種)
■内蔵デモ曲:14曲
■レコーダー:記憶容量 1,800音
■スピーカー:12cm×2(出力 7W×2)
■外形寸法:1360(W)×756(H)×272(D)mm  ※譜面台閉時。スタンド部含む
■重量:30.0kg
■発売当時の価格:128,000円(税抜)
■発売開始年:2002年3月

 

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