【Vol.31】DOEPFER PK88 ~“モバイル・ピアニスト”御用達
2018/11/23
今回ご紹介する機材は、DOEPFER(ドイプファー)の「PK88」です。何やらシンプル&特徴的な外観ですねー。本機はMIDI機能を必要最小限に抑え、とことん運びやすく工夫されているキーボードなのです。鍵盤部はFATAR製の88鍵ハンマー・アクション・キーボードを採用しているため、演奏性も高いのですよ!
突然ですが、「ライブに自宅の88鍵盤を持って行きたい!」という鍵盤弾きの人は多いと思います。
そして、「運ぶのしんどい… 車まで遠い…」と深いため息をつく人も多いことでしょう。ちゃんとしたハンマーアクション構造を持っている88鍵盤であれば、(ハードケース込みで)25kgはくだらないでしょう。ハードケースに鍵盤を詰めたり出したりするだけで疲れます。。
超合理的モバイル・ピアノ鍵盤!
そこでこの「PK88」。これは鍵盤本体+フライトケースが一体化したピアノ鍵盤です。もちろんハンマーアクション機構もついているのでタッチもよいです。肝心の重量は約20kg。普通だとこれにケースの重みが加わるから「プラス3~5kg」といったところですが、これは一体型なので(ほぼ)きっかり20kgです。
シルエットもすき間が生まれないのでとってもスリム!。取っ手(ハンドル)も付属しているのでさっとしまって運べますね。
MIDI機能は必要最小限にして、コストダウン&軽量化
PK88は、鍵盤とフットスイッチ(サスティン #64/ ソフトペダル #67 )のみを出力するシンプル設計。マスター・キーボードとして欲しいところのスプリットやアフタータッチには対応していません。またピッチベンド、モジュレーションホイール、ボリュームペダルも用意されていません。マスター・キーボード的な使い方もしたいという方は、上位機種である「LMK」シリーズの方をオススメしますよ。
関連記事:「DOEPFER LMK4+/LMK2+ ~マスターキーボード機能を強化した「モバイル・ピアノ」」
なお昨今のPK88は、MIDI端子の他にUSB(2.0)端子も付いてます。発売当初は確かUSBなんて無かったと記憶しているのですが、いつ頃から追加されたのでしょうか。。
まとめ的な
ライブ用キーボードとして、「88鍵盤のピアノ・タッチだけは絶対に譲れない!」 かつ 「軽くて、設営&撤収でラクしたい」という人にとことん向いてます(笑)。あとペダル(※同社のVFP2)は別売りとなっているので、購入の際は忘れず手に入れておきましょう。
余談的な
ところで「DOEPFER(ドイプファー)」ってあまり聞き慣れない人も多いかと思います。そんな楽器メーカーあったっけ??
あるんです。DOEPFERはドイツのメーカーであり、アナログモジュラーシンセの「A-100」シリーズに代表されるような、(ピアノ志向の人にとってはちょっとなじみの薄いかもしれない)生粋のシンセサイザーを長年作り続けている老舗でもあります。90年代にテクノが流行った時はMS-404というシンセサイザーがヒットしましたね。
関連記事:「DOEPFER MS-404 ~コンパクトな1Uラック・TB-303クローン」
仕様
■鍵盤数:88鍵(ハンマー・アクション式鍵盤、ベロシティ対応)
■接続端子:MIDI OUT×1、USB2.0×1
■外部コントロール入力:サスティン/ソステヌート・ペダル用×1
■MIDI送信チャンネル:Ch1(固定)
■外形寸法:1370(W)×120(H)×280(D)mm
■重量:約20kg
■価格:オープンプライス