パワーディストリビューターとは何か? ~代表機種「TASCAM AV-P250」のご紹介
2018/11/25
ライブセッティングやプライベートスタジオ、自室の楽器セッティングにおいて大量の機材を扱う際、それだけ必要なコンセントも多くなりますよね。
電源を確保する際、ワット数さえ気にすれば、別に家電屋とかで売っている一般的な電源タップを使っても構わないのですが、より “音楽的”な環境を作るためにも、専用の「パワーディストリビューター」(パワーコンディショナー)と呼ばれる電源供給機器を使うことをお勧めします。
パワーディストリビューターって?
簡単に言えば音響機器向けの電源タップのようなものです。大抵ノイズフィルターが搭載されていて、クリーンな電源を供給することができるので、音響機器の高音質化を図ることが可能です。
個人向けの音響用のパワーディストリビューターを発売しているメーカーといえば、TASCAM、FURMANなどが有名ですね。1Uのラックマウント式がほとんどなので、ラック(枠)があれば導入しやすいと思います。僕もTEACブランド時代のAV-P25をかれこれ20年以上使い続けています。
以下、概ね15,000円以内で買える、個人用途向けの代表的な現行モデルを挙げてみました。このあたりはモデルチェンジのサイクルも早くないので、昔からの定番が今でも販売され続けているといった感じですね。
TASCAM AV-P250
TASCAM AV-P25RMKIII
FURMAN D10-PFP
FURMAN M-8X2
CLASSIC PRO(クラシックプロ) PD12II
ホームセンター等で買える家電向けの電源タップと比べると高価なのですが、クリーンな電源を安定供給できるといった大メリットがあるので、電源機材が増えてきたら一つ買っておくと便利ですよ。
以下は、定番の「TASCAM AV-P250」の基本スペックです。ご参考までに。
■電源:AC100V、50/60Hz
■最大定格電流 1,490W (14.9A)
■SWITCHED(連動):後面3P x 10
■UNWSITCHED(非連動):前面3P x 3
■フィルター:サージノイズフィルター、ラインノイズフィルター
■極性チェッカー:ネオンランプ表示
■サーキットブレーカー:15A
■電源コード:3P電源コード 3m(取り外し不可)
■消費電力:0.4W
■外形寸法 482.6(幅)×45(高さ)×294(奥行き)mm
■質量:3.5kg
AV-P250では15Aのサーキットブレーカーを搭載していて、フロントパネルのボタンを押すだけで復旧が可能となっています。電源遮断後の復帰がスムーズにできる親切設計ですね。
またAV-Pシリーズの極性チェッカーは、AV-P本体のアースが正しくコンセント・ソケットのアース側に接続されていない場合ランプが点灯し、接続が正しいかどうか簡単に判断できます。
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つぶやき的な
なおPA用途などでは、暗所で手元を照らす引き出し式のライトユニットが装備されているモデルや、さらに高機能・高音質な高級モデルもあります。が個人使いとしては1万円台でも十分かなという所感です。
一度実物を見てみたいといった場合は、大型の楽器屋などで展示品の電源管理のために導入しているケースがありますので、こそっとさりげなくチェックしてみましょう(笑)