キーボーディスト、脱初心者を目指す

ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

Roland 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.131】Roland R-70 ~90年代ローランドの進化形リズムマシン[1992年]

2018/03/09

 今回紹介する機材は、1992年にローランドから発売された「R-70」というリズム・マシンです。当時の定価は85,000円。同社のリズム・マシン「Rシリーズ」としてはR-8、R-5、R-8Mに次ぐ第4弾で、新たな機能もいくつか採用しています。

 

Roland R-70
 
 
 

R-70の概要

 ドラムサウンドを、CDと同等音質でサンプリングしたPCM方式のリズム・マシン。ステレオ出力に加え2系統の独立出力を備えています。またR-8譲りの「フィール・パッチ」機能(→ドラマーが実際に演奏しているようなノリの再現を可能にする)も引き続き搭載しています。

 

Roland R-70(advertisement)
R-70/ローランド(株) 雑誌広告より画像引用

 
 
 

外観について

 外形はR-8を少し小さくした感じで、どちらかというとR-5に近いです。むしろ大きな変更点は、パッドをはじめとするボタン類がそれまでのプラスチックからゴムに変更されていることでしょう。しかもボタンの各形状が丸みを帯びたデザインに変更されています。
 
 
 ゴム素材採用で、4×4のパッドが右側に配置されていることからも、AKAIのサンプラー「MPCシリーズ」を連想する人も多いかもしれませんね。もちろんR-70にはサンプリング機能はありません。
 
 
 

音について

 本体の内蔵音色数は210となっていて、それまでの68から大幅に増強しています。ただし音色ROMカード・スロットは一つも付いておらず、外部からの音色の供給はできなくなりました。なおRAMカード・スロットは1基装備しています。
 
 まあこれだけプリセットが用意されていれば十分だったかもしれません。TR-808などの電子系ドラム音色も備えています。
 
 
 

パターンとソング

 パターンは、本体とRAMカード(M-256E・別売)にそれぞれ100パターンずつメモリーでき、シーケンサーのようにステップ/リアルタイムでの入力が可能となっています。
 
 また、これまでRシリーズに搭載された独特の「フィール・パッチ機能」も健在ですね(ただしパラメーター数は若干減っている)。同機能の概要については別記事の「Roland R-8/R-5 ~ヒューマン・リズム・コンポーザー」をご参照ください。
 
 
 ソングは本体とカードにそれぞれ20曲まで記憶可能となっており、テンポ・チェンジやボリューム・チェンジ、インサート/デリートなどのコマンドも用意されています。
 
 
 

新機能「リズム・エキスパート機能」について

 リズム・パターンを機械で考え生成してくれるという機能です。希望のジャンルや曲想を入力するだけで、次々とパターン・モデルを自動生成してくれるというもの。このパターン・モデルは理論上27万通り以上にも及ぶそうです。
 
 
 大まかな流れとしては、あらかじめ用意された「ジャンル」(→曲調)を選択し、イントロ/エンディングのフィルインのオン/オフを決めます。さらに「ソング・フィール」パラメーターにより、人間っぽい揺らぎ(ノリ)を付けるといった感じです。
 
 
 またこの機能では、曲のセクション(Aメロ、Bメロ、サビ等)ごとに「レングス(小節の長さ)」、「バリエーション(大まかな変化)」、「アイデア(細かな変化)」が決められ、それらセクションを自分好みの構成で並べて1曲完成!といった感じです。

 

スポンサーリンク

 

 

追記・「リズム・エキスパート機能」

 このようにして生成された曲は、そのままソングとしてコンバート可能となっています。後からでも任意に部分修正などのエディットもできます。当時のローランドの「Eシリーズ」に搭載されていたオート・アレンジ機能をリズムに特化したもの、と考えると分かりやすいかもしれませんね。
 
 関連記事:「Roland E-20/E-10 ~シンセサイザーと自動伴奏の融合[1988年]
 
 
 

謎のスペースキー(もどき)・「ポジショナル・パッド」について

 本体右下のパッドの下にある細長いバーは「ポジショナル・パッド」と言って、ここに割り当てた音色のピッチやニュアンスなどを、叩く位置によって変化させるというものです。金物(シンバル類)を割り当てて、叩く位置により音色を変化させるといった使い方ができそうです。
 
 
 

つぶやき的な

 機能は今見てもなかなかのものですが、出音は当時の(PCM系)ローランドの音色キャラクター全開といった感じですね。アカイのMPCよりも軽量(かつ音もすぐ出る)なので、ラフなリズムトラックを組むなど、現在でも愛用している人が少なからずいると聞きます。
 
 
 余談ですが、R-50というと(80年代の)KAWAIのリズムマシンのことです。リズムマシンは各社とも頭に「R」が付いているものが多かったので混同しやすかったですね。。
 
 
 
 関連記事(Roland リズムマシン Rシリーズ)
 「Roland R-8/R-5 ~ヒューマン・リズム・コンポーザー[1989~90年頃]
 「Roland R-8M ~1UモジュールになったR-8、でもちょっと違う[1990年]
 「Roland R-8MKII ~リズムマシン「Rシリーズ」の最終形[1992年]
 

仕様
■最大同時発音数:14音
■音源数:210(内蔵音源)、32(コピー音源)
■エフェクト:リバーブ、ディレイ、コーラス、フランジャー
■リズム・パターン:プログラマブル・パターン 本体100、メモリーカード100
■ソング数:本体20、メモリーカード20
■ソング長:本体2,000パート、メモリーカード2,000
■分解能:96クロック/4分音符
■ディスプレイ:2行×16文字(バックライト付きLCD)
■外形寸法:356(W)×65(H)×227(D)mm
■重量:2.0kg
■発売当初の価格:85,000円
■発売開始年:1992年

 

関連記事および広告

関連記事および広告


-Roland, 楽器・機材【Vol.〇〇】