キーボーディスト、脱初心者を目指す

ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

バンド 音楽

様々な楽器を演奏できる「マルチプレイヤー」について考えてみた

2019/01/20

 

 

 今回は、様々な楽器パートをこなせる「マルチ(パート)プレイヤー」について個人的に思うところを色々書いてみます。
 
 
 楽器とひと言でいっても、大まかにカテゴライズしたとして弦楽器、鍵盤楽器、打楽器、金管、木管などいろいろありすぎるのですが、ここでは一般的なバンドを成立させるためのベーシックなLM楽器(軽音楽・Light Music)で考えることにしました。
 
 
 なお『ボーカル(声)も楽器である』という意見も大いにあるかと思いますが、とりあえずここでは省かせて頂きます。ご意見無用!
 
 
 

マルチプレイヤー(音楽)の定義

 マルチプレイヤーとは、音楽(主にポピュラー音楽)において複数の楽器の演奏が出来る演奏家の呼称。基本的には、(ヴォーカルを除く)複数の楽器の演奏が出来るプレイヤーを指す。ただし通常は、以下の条件が必要とされる。
 
 
各楽器が、基本構造の異なる物であること
 例えば「ギターとキーボード」、或いは「ギターとドラムス」。これに対して「ギターとベース」、或いは「ピアノとキーボード」は、基本構造にあまり相違が無いため、2者を演奏出来てもマルチプレイヤーと呼称される例はあまり無い(ただし複数の種類のキーボードを駆使する演奏技法を「マルチ・キーボード」と呼称する場合がある)。
 
 
各楽器ごとに、一定以上のレベルの演奏能力を獲得していること
 片方の楽器が卓越した演奏レベルを有しているのに対して、もう片方の楽器がコードを幾つか鳴らす事が出来る、という程度の能力である場合は、マルチプレイヤーと呼称される例はあまり無い。
 
 
 
※出典: 「マルチプレイヤー (音楽)」 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 
 以上はWikipediaの『マルチプレイヤー(音楽)』の項目からの抜粋でした。まあそんなところでしょう。
 
 
 個人的にパッと頭に浮かぶマルチプレイヤーといえば、ポール・マッカートニー、佐久間正英、山下達郎、大橋トリオなどといったところでしょうか。レコーディングにしても一人でほぼ全ての演奏をやっちゃうイメージですね。

 

 

 

 それでは、僕個人の所感における各パートごとの “マルチプレーヤーの組み合わせ”を記してみたいと思います。
 
 
 

ギター+キーボード

 生粋のギタリストでキーボードをある程度自在に弾ける(操れる)というマルチさんは、実際のところあまり多くないというのが僕個人の所感です。『鍵盤って難しそう』というイメージを持っているギターさんはやっぱり多いように感じます。
 
 
 逆にキーボーディストがギター、というのはどうでしょう。そう、実際のところ、キーボーディストがライブ現場で求められることが多いのがこのギターパートなのです。キーボーディストが正メンバーにいないメジャーバンドなんかでは、楽曲によってはサポート・キーボーディストさんが “サード・ギタリスト”になるケースも往々にしてありますよね。
 
 
 その際テクニカルさを要求されることは少ないと思いますが(→パワーコードをかき鳴らすだけでOKなど)、キーボーディストの実際のところは、ライブ時に持ち込み機材がさらに増えるなどいろいろと大変です。。チューニングとかも含めたセッティングにも時間を割くことになるので、専門のスタッフ(ローディー、テクニシャン)を確保することが難しいアマチュアには、演奏とは別の意味で敷居が高い感じです(個人的には)。
 
 
 

ベース+キーボード

 こちらもあまり個人的には見かけるプレイヤーは多くないですね。ただしminimoogに代表されるシンセベースに興味を持っているベーシストさんは多くいます。それだと鍵盤演奏もとりあえず片手だけで成立するし、きっかけさえ与えてあげればさらに深いキーボードの世界に引きずり込むのも可能かも。うしし。
 
 
 余談ですが、ベーシストがギターを、ギタリストがベースも弾けるというのはよくあります。乱暴な言い方ですが、同じような形状・発音方法の楽器ということで、ついでに覚えちゃうという感覚なのでしょうか。
 
 
 

ドラム+キーボード

 意外とこの組み合わせって多いのかなという印象です。基本的にドラムスは音階を奏でる打楽器ではないので(※タム使いのドラマーさんなど、もちろん音程にこだわる人もいる)、メロディを奏でてみたいという欲求からキーボードを始めるドラマーさんもいるみたいです。
 
 
 逆の場合はどうでしょう。キーボーディストがドラムス、というとスタジオ休憩中の遊びで終始してしまうイメージが強いのですが(笑)、リズム組みやテンポキープの訓練にもなるし、自身の鍵盤演奏やDTMでも大いに生かすことができると思います。ただし人前に披露できるレベルになるまでには相当な練習が必要ではありますね。。
 
 
 

マルチプレイヤーであることのよいこと・そうでないこと

 マルチで弾けるプレイヤーの最大のメリットはやはりレコーディング時といえるでしょう。本来だとその道のプロに外注する部分でも、自分の感性の基準で納得いくまでテイクを重ねることができます。また各楽器(の演奏法)を知ることで必然的に音楽の知識を深めることができ、楽曲全体のアレンジの幅も広がるものと思われます。
 
 
 逆に、一つのパート(楽器)に費やせる時間は少なくなるので、アマチュアの場合だと「どっちつかず」「どれも浅い」「頼むから本業の方を深めてくれ」(→これはかつて抱いていた個人的心の叫びw)と思われやすいので注意ですね。要は個人の意識の問題。
 
 
 

脱線・キーボードはそもそも “マルチである”説

 ジャンルにもよりますが、キーボーディストはピアノ、エレピ、オルガン、クラビ、シンセなど様々な鍵盤楽器を扱わなければいけないケースも往々にして発生します。それら楽器は見た目こそ同じような白黒鍵盤ですが、奏法はまるで異なるものもあります。
 
 
 個人的には上記の楽器を弾き分けているだけで十分『僕マルチ(キーボード)プレイヤーなんですよ!』と感じることがあります。ってWikipediaさんにもその旨ちょっとフォローされてますね。他にもアコーディオンとかも含めるともー大変ってところ(汗)

 

 

 

まとめ的な

 キーボード(鍵盤楽器)はそもそもインターフェイスからしてデジタルっぽくもあり、演奏データも比較的数値化しやすいということで、昔から『ピアノは弾けないけどデータは作れる』というDTM畑の人も多かろうと思います。
 
 
 “演奏屋”としてのキーボーディストは、それこそ30年以上も前からMIDIの脅威?にさらされ、存在意義を問われ続けてきたように感じます。実際、レコーディングはもちろん生ライブでも、キーボード音色は打ち込みでかぶせて成立させるバンドも多く見受けられます。
 
 
 ところが昨今の急激なソフトシンセの進化により、ギタリストやドラマーもうかうかしていていられない時代になってきました。それらパートの有償プラグインには、超一流のプレイヤーが演奏したものと何ら遜色のないフレーズが数千収められているなんてのも珍しくないですよね。楽器プレーヤーにとっては、今後そういった別の問題とも対峙する意識が必要なのかなという感じです。ちょっと脱線しました。。
 
 
 おそらく一つの楽器でも突き詰めていけば人生80年でも足りないと思いますが、別の楽器に触れるのもまた人生の楽しみ。歳を重ねたら目も悪くなって細かい譜面も読めなくなるだろうし、老後は筋力維持の効果も含めてドラムをやろう!と個人的には妄想してたりします。。

 

 

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