キーボーディスト、脱初心者を目指す

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【書籍】『ピアノのお悩みクリニック』(春畑セロリ著)

今回ご紹介する本は、春畑セロリ著の『ピアノのお悩みクリニック』です。
 

 

 これは、「月刊ピアノ」誌上のQ&Aコーナーに寄せられた読者からの質問に対する返事をまとめた『ピアノの悩みを解決する本』(1999年発行)の内容を踏襲しリニューアルしたものです。
 
 
 関連記事:「【雑誌】『月刊ピアノ』(ヤマハミュージックメディア発行)[1996年7月号~現在]
 
 
 ピアノ演奏についてのヒント集的な書籍は数多く出ているのですが、この本はピアノについての “テーマ”ごとに巻が分かれており、2018年5月現在、以下6冊のシリーズ展開がされているのが特徴的です。
 

『ピアノのお悩み解決クリニック 演奏テクニック編』
『ピアノのお悩み解決クリニック 練習向上編』
『ピアノのお悩み解決クリニック 心とからだ編』
『ピアノのお悩み解決クリニック 楽典・楽器編』
『ピアノのお悩み解決クリニック 音大受験編』
『ピアノのお悩み解決クリニック 進路・就職編』
 
 
■出版:(株)ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
■定価:各1,000円(+税) ※演奏テクニック編、練習向上編、心とからだ編、楽典・楽器編
    各1,200円(+税) ※音大受験編、進路・就職編

 
 前半の4冊は2017年末に、そして後半の2冊は2018年に刊行されたものですね。1999年の書籍のリニューアルということなのですが、内容は今読んでも何ら古さは感じない、全体的に良質のアドバイス集という感じです。
 
 
 今回、近所の図書館にて前半の4冊を借りてきてまとめ読みしたので、個人的感想をはさみつつ各巻を紹介してみたいと思います。
 
 
 

演奏テクニック編

 記念すべき?シリーズ1冊目がこの “演奏テクニック編”。本書では、特にピアノ演奏においての必要なテクニックについての質問・回答が全50項目にわたりまとめられています。
 

 

 演奏時の姿勢から、鍵盤タッチやペダルの使い方についてのヒント、あるいはリズムのつかみ方のノウハウなど、基本的なピアノ演奏についての質問に丁寧に回答しているという印象ですね。冒頭はどちらかというとクラシックピアノ寄りの質問が多いのですが、あとの方ではリズム感について触れており、ポップスやジャズでも参考になるかもです。
 
 
 

練習向上編

主にピアノ練習における取り組み方についての質問・回答を収録。こちらも同じく全50項目。
 

 

 『演奏テクニック編』でも感じたのですが、本書も若干クラシックピアノ方面の質問が多いですね。ハノン、ショパン、ツェルニー、ソルフェージュなどのキーワードがちょいちょい出てきます。と思ったら後半はスケール、コードなど、ポピュラーピアノやジャズピアノ向けの内容もフォローされています。
 
 
 まあジャズのコード理論などを説明すると丸々一冊本ができてしまいますし、本書ではあくまで “とっかかり”についての助言といった感じです。『ジャズ(あるいは弾き語り、ポップス、ラテンなど)弾けるようになりたいのだけど、何から手をつけてよいか分からない!』といったケースにおいて、“最初のとっかかり”として参考になると思います。
 
 
 

心とからだ編

 ピアノに関する、いわゆる “メンタル”のお悩みについての巻という趣き。“自信がない”とか、“やる気が出ない”などの心持ちなどについても丁寧にアドバイスされています。
 

 

 また、演奏における “からだの悩み”や近隣環境についての悩みなどにも回答しており、ピアノ演奏者(練習者)をとりまく様々な問題に対しても著者自身のことばで回答されていますね。
 
 
 

楽典・楽器編

 前半部は楽器(→必然的に鍵盤楽器)のメンテナンスや周辺楽器、そして後半部は楽典や楽譜などの知識についての質疑応答集といった感じです。
 

 

 特に本巻の前半部分では、これまで取り上げられなかった「電子鍵盤楽器(キーボード、電子ピアノ、シンセサイザー)」「DTM」などについても(少しですが)触れられています。このジャンルに関しては1999年と現代では大きな技術的変革があったわけで、回答においてもちょっと今風な記述の配慮がなされているかもしれませんね(笑)
 
 
 

個人的かんそう

 元々は月刊ピアノ誌上のQ&Aコーナーをまとめたという性格上、質問者の年齢層は全体的に低く、それに対してプロのレッスン講師が分かりやすい例えを挙げて丁寧に回答しているという印象です。
 
 
 まあこうやって見ると、今も20年前もさらにそれよりずっと昔の時代でも、ピアノ演奏に関するよくある “お悩み”というのはあまり変わっていないのかなという感じですね。楽器を演奏している限りおそらく誰しも “悩み”は尽きないわけで、その “悩み”にとらわれ立ち止まっているよりも、ヒントにより前に進むきっかけを提供してくれる(かもしれない)ということで、興味のある方は本書を一度手に取ってみるとよいと思います。
 
 
 そうは言っても僕は『音大受験編』『進路・就職編』はまだ読んでいません(汗)。受験とか進路とかに悩めるということは、やっぱり読者層が若いってことなんですよね。無駄に歳を重ねたおじさんにとってはちょっと羨ましい悩みです。。

 

 

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