バンドにおけるキーボードのポジションを人体の部位でたとえるとこうなる
2018/11/26
一般的な4人編成のバンド(ロック/ポップス)を想像してみてください。ボーカル、ギター、ベース、ドラムといった感じですね。バンドの各パートは人体のパーツにたとえられることがたまにあって、それぞれを当てはめると大体以下のように落ち着くことが多いです。
ボーカル →顔
ギター →上半身(あるいは腕・手)
ベース →腰
ドラム →下半身(あるいは脚・足)
ボーカルが “顔”なのは誰も異存は無いところでしょう。特にメジャーデビューを目指す若いヴィジュアル系バンドにとっては、ボーカルのルックスの良さは歌の上手さと双璧に求められる資質と言っても過言ではないと思います。
ギターが上半身というのは僕個人の見解です。腕があることで大抵の日常生活はこなせるのではないかと思いますし、逆に腕がないと(→バンドにギターがいないと)、なにかと困難になりそうというのは予想が付きます。
ベースが “腰”というのも有名ですね。腰自体は人体の中でもどちらかというとメジャー(?)な部位ではないかもしれないのですが、上半身と下半身とをつなぐ重要な部分です。またベース自体が「腰を揺らす(グルーヴを生み出す)」みたいな役割を期待されることも多いですね。
ドラムが下半身というのも僕なりの見解。どっしりとボトムを支え、基本的に正確なビートを刻むことが要求されます。そういえば “歩く”という行為もビートを刻む行為にちょっと似てますね。
さてここまで書いておいて、本ブログのテーマでもある「キーボード」はどのパーツに属すると言えるのでしょう。
キーボードの “部位”を考える
キーボードをメロディ楽器と捉えるならば、ギターと同じく “上半身”としての性格が強いかなと思います。ギターと音域がかぶることも多いですし、メロディやコードを奏でてオケに厚みを出すところも似ています。
ギターとキーボードが同じようなウェイトでオケに貢献している場合では、片腕がギター、もう一方の腕がキーボードという考え方もできるかもしれませんね。またキーボーディストはいるけどギターレスというバンドも世の中には少なからず存在しています。そういったケースでは、キーボードは上半身として大いに活躍することでしょう。
でもそれだけじゃない、キーボード
キーボードはリズム楽器にもなり得ます。まあシンセには大抵パーカッションなどの鳴り物系音色もあるので、それでオケのリズムの幅を広げるということもありと言えばありです。とはいえ、例えばクラビネット(のパラディドル奏法)で曲が始まるなんてケースでは、リズム楽器としての存在感も大きくアピールできると思います。
まだまだいけるよ! キーボード
さらに効果音(SE)や、他の生楽器(ストリングス、サックス等)の代用としての使用も可能。特にシンセで出せる効果音は、ギターがやるそれよりも遥かに多彩かつ斬新なサウンドを放つことができると思います(シンセの機種にもよるけど)
まとめ
僕個人としてはキーボードは「どの部位にもなり得る」オールマイティーなパートという見解です。今の時代だと唄だって歌わせることも可能ですからね(→ボーカロイド)
でもバンドではキーボードはちょっとマイナーな楽器なのも事実。。キーボード・マニアが『キーボードは何でもできるすごい楽器!』と鼻息荒く力説したところで、実際のところは目立たないバンド内ポジションに追いやられてしまうというのも往々にしてあります。。
とはいえキーボード(特にシンセ)は、オケに “色を与える”という重要な仕事ができるパートでもあります。特にポップス系では、シンセをうまく選びセンスよく奏でていけば、「キーボード(シンセ)が入るだけでこんなに違うんだ!」と、バンド・サウンドにさほど詳しくない人でも唸らせることができる可能性を秘めていると思います。
「どの部位にもなり得る」というのに加え、オケに “色彩感”を与えることができるキーボードというパートは、人にとって「装飾物」としての役割も担っていると個人的には思います。オシャレな洋服やアクセサリー、女性の場合だとあるいはお化粧みたいな感じと言いましょうか。(服はともかく)化粧やアクセサリーはなくても生活自体はできますが、あれば他と差別化が大いに図れますし彩りが増します。
ということで、『キーボードはどの部位にもなりうるし、さらにファッション性の高い洋服みたいに彩りを加えられるもの』といった個人的見解に落ち着きました。地味で目立たなくていまいち存在感が出せないとお悩みの世のキーボーディストさん、自信持っていきましょうよ!