ライブ本番時、突然の機材トラブルに見舞われた時の対処法
2018/11/25
さて今回はライブ中のトラブルについてです。それまでは何の異常も見られず、ライブ前日に入念に準備・チェックしたはずの機材が、ライブのリハーサル時や(最悪の場合)ライブ本番中に突然トラブルに見舞われることはよくあります。なんなのでしょう。
まずは、これまで僕が実際に遭遇したトラブルを挙げてみましょう(キーボーディスト視点で)
・突然シンセの音が出なくなった
・持参したモニタースピーカーから音が出なくなった
・シンセの液晶部分が真っ白になった
・ボリュームペダルを踏むたびにノイズが「ズザザザ…」と乗る
・シーケンサーのデータが飛んだ(消えた)
などなど。「シンセの液晶部分が真っ白になった」というのは真夏の野外ライブで起こった事例です。直射日光が原因ですね。なお「シーケンサーのデータが飛んだ」原因はいまだに分かりません。。
不具合の原因はさまざまですが、恐らく何かの呪いが掛かっているものと思われます。冗談です。。演奏中に突然シンセの内部が故障するという可能性は極めて低いですが、電源起因・オーディオ起因のトラブルは頻繁に発生すると思ってください。代表的なトラブルとそのトラブルシューティングを考えてみましょう。
音が出ない!
まずは楽器の電源がオンになっているかを確認しましょう。バカみたいに初歩的なことですが、突然音が出なくなった場合、案外機材の電源が落ちていることが多いです。
原因としては、演奏中にプレイヤー(ベーシストとか)が電源ケーブルに足を引っかけて抜けてしまうなどがありますね。こういったトラブルを事前に防ぐには、電源ケーブルをガムテープで床に貼り付けるなどしておきましょう。
また、リハーサル後、もし楽器の入れ替えの必要性がない場合は機材の電源はオフにしないことをお勧めします。リハ後にすぐ本番だったらそのままでいいのですが、出番が他バンドの後になる場合は、電源を入れたままセット一式をステージ袖に丸ごと移動させます。極力リハーサル時の環境は崩さないよう心掛けたいところです。なおセット一式移動を試みる際は、PAさんに事前に相談しましょう。
ノイズが乗る!
買ったばかりのスピーカー等の機材は高レベルの信号(→大音量)出力に慣れていないケースも考えられます。本番の前にスタジオに持ち込んで “慣らし(鳴らし)”を行っておいた方がよいでしょう。
他にも、ケーブル起因のノイズも考えられます。「オーディオ系のケーブル」と「電源系のケーブル」はなるべく間隔を取った方がいいでしょう。またパソコンもノイズ源となることもあり得ますので、オーディオ系ケーブルとは離しておきましょう。
補足・結露に注意!
冬季ライブでは「結露」にも注意したいです。結露(けつろ)とは、固体状態における物質の表面、または内部で、空気中の水蒸気が凝縮する現象のことです。寒冷な屋外から温暖な室内へ電子機材を移動する際、内部に露がたまり故障の原因となることがあります。急激な温度変化には注意して下さい。
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もしリハーサル時に上記のような不具合が発覚した場合、それは本番中に起こらなかっただけマシと考え、速やかに問題解決のため動いて下さいね。
その後の対応について
さてライブ中に「突然音が出なくなった」という状況において、(バンド演奏が始まってしまっている場合)とりあえずその曲だけは何とか乗り切らなくてはいけません。そういった場合では、「何事もなかったかのように演奏を続ける」(→実際は音は出ないけど)という強いハートで乗り切ってください(笑)。もしくは踊ってごまかします。
本格的なトラブルシュートは曲が終わった時点で、PAさんに助けを求めましょう。
ほんと、ライブ中のトラブルって意外とよくあるんですよね。遭遇してしまった場合は、「これを乗り切ったらバンドマンとしての経験値がアップする」と前向きに考え、のちの音楽生活の糧にしていきましょう(笑)