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1990年代' Roland 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.425】Roland SR-JV80-07~12 ~90年代ローランドのエキパン!(その2・中期製品モデル)

2019/02/10

 

 

 前回の記事「Roland SR-JV80-01~06 ~90年代ローランドのエキパン!(その1・初期製品モデル)」に引き続き、今回はSR-JV80シリーズの中期製品モデル(末尾:07~12)を取り上げてみたいと思います。
 
 
 基本情報などは前回の記事で既に書いてしまったので、いきなり続きのラインナップ紹介に移ってみたいと思いますよ!
 
 
 

SR-JV80-07 “Super Sound Set”

Roland SR-JV80-07 “Super Sound Set”

 
 同社のJVシリーズ用ライブラリー「SO-PCM1シリーズ」からチョイスした255のウェーブ(および255のパッチ)を移植したもの。
 
 
 音色群は、ピアノ、ギター、ドラム、ブラス、アコーディオン、バンジョー、ハープシコードなどなど。幅広い単楽器系の音色を収録という意味では使いどころはあると思いますが、当時既に旧型モデルだったJVシリーズ(のカード・ライブラリー)からのコンバートということで、個人的にはあまり目新しさを感じることはありませんでした。
 
 ■ウェーブ数:255
 ■パッチ数:255
 
 

SR-JV80-08 “Keyboards of the '60s & '70s”

Roland SR-JV80-08 “Keyboards of the '60s & '70s”

 
 その名の通り、1960年代から70年代にかけて活躍したオルガン、エレクトリックピアノ、クラビなどのビンテージキーボード・サウンドを再現するウェーブフォームとパッチを多数収録。
 
 
 内訳(ウェーブフォーム)としては、オルガン系136、エレピ系54、クラビ系49、その他16ということで、実質的にオルガンが非常に充実している感じですね。パッチとしても約半分をオルガンが占めており、これはほぼオルガン向けボードと言ってもいいんじゃないかと思います。これ僕もオルガン用として愛用していました。
 
 
 (オルガンの)サウンドキャラクターは、当時のローランドっぽい明るくメリハリのある印象。本家B3のような重厚でホコリっぽい雰囲気はなく、当時のハウスとかのバックでクリアに鳴らすのがマッチする感じといいましょうか。。まあ要するに90年代中頃の流行に乗ったオルガン音色と言えそうです。
 
 ■ウェーブ数:255
 ■パッチ数:255(※JV-1080/XP-50専用→255、JV-80/880/90/1000専用→255)
 
 

SR-JV80-09 “Session”

Roland SR-JV80-09 “Session”

 
 ピアノ、ギター、ベース、ストリングス、ブラス、ドラム/パーカッションからいかにもなシンセ音まで、当時の音楽シーンでよく使われたサウンドを幅広く集めたボード。汎用性が高く、“とりあえずボードを加えたい”という感じだったら本ボードを選ぶといったところでしょうか。
 
 
 そういう意味では、SR-JV80-01 “Pop”のブラッシュアップ版と見ることもできそうです。パッチも “Pop”に比べたら大幅に増えてますし、グランドピアノの録音もステレオ・サンプリングになっているそうです。
 
 
 余談ですが同社の音源モジュールJV-1010には、本ボードのパッチが丸ごと収録されていました。あと “Session”という名前は個人的にはあまり意味はないと思っています(笑)
 
 ■ウェーブ数:206
 ■パッチ数:255

 

 

 

SR-JV80-10 “Bass & Drums”

Roland SR-JV80-10 “Bass & Drums”

 
 文字通りベース&ドラムの拡張ボードであり、高品位なサンプリングCD-ROMを供給していることで有名だったSPECTRASONICS社の「BASS LEGENDS」「BURNING GROOVES」「LIQUID GROOVES」からのセレクション。
 
 
 本ボードにはトップ・ミュージシャンたちの音色(やフレーズ・ループ)が数多く収録されており、中でもベースはマーカス・ミラーが参加、ということで発売前後に話題になりました。
 
 
 太くて生々しいウェーブを中心に収録されており、これは従来だったら大容量のデータを扱えるサンプリングCD-ROMの独壇場といったところ。当時のローランドさんの企業努力により、16MB(16bitリニア換算)のボードに上記3枚のCD-ROMデータを収めたといった感じでしょうか。ジャズ/フュージョン系向けベース/ドラム音色が、お手頃価格かつロードの手間がないボードにて供給されたということで市場に歓迎されました。
 
 ■ウェーブ数:241
 ■パッチ数:204(JV-2080/1080、XP-50/80専用)、197(JV-80/880/90/1000専用)
 
 

SR-JV80-11 “Techno Collection”

Roland SR-JV80-11 “Techno Collection”

 
 当時流行していたテクノ寄り音色を中心に収録したボード。テクノに限らず、いわゆるデジタルロックやハウス、ドラムンベース(ジャングル)などのクラブミュージック全般で使えたかと思います。
 
 
 定番のTR-808/909ドラムやTB-303ベース、はたまたインダストリアル系サウンド(ノイズっぽい音)なども収められており、フレーズ・ループも充実。後述しますが、XP-80などに搭載されているテンポ・シンク機能によりこれらフレーズのテンポ・コントロールも簡単に行えます。
 
 ■ウェーブ数:255
 ■パッチ数:256
 
 

SR-JV80-12 “HipHop Collection”

Roland SR-JV80-12 “HipHop Collection”

 
 ヒップホップおよびラップのトラック制作に必要なサウンド(スクラッチ、ヒット等)を中心に収録したボード。サウンドはいわゆるローファイ傾向であり、ループものも多いです。コンプをかけたピアノ/エレピなども見られますね。
 
 ■ウェーブ数:255
 ■パッチ数:256
 
 
 

個人的まとめ

 今回取り上げたシリーズ中期(07~12)は おおむね1995~98年にリリースされたものですね。特に90年代後半といえばテクノ/ヒップホップの流行により、製品もそれに追従したような恰好に見えます。内蔵パッチもいわゆる “フレーズ・ループ”が増えており、この頃のエキパンは「リズム系ボードの時代」と言っていいのかも。。
 
 
 「Bass & Drum」や「Techno Collection」「HipHop Collection」では、XP-80/60/JV-2080のテンポ・シンク機能によってシーケンサーのテンポに同期させることも可能でした。当時のサンプラーでは、フレーズのテンポ変更時にはピッチの調整が必要なものが多かったのですが、本機ではパッチ設定でテンポ・シンクをONにしておけばシーケンサー(内部/外部)のテンポを変えても追従してくれるという感じだったので、便利に使った人も多かったのではないかと。
 
 
 この頃のボード対応シンセの方も大量のスロットを備えるものが多くなってきて、ユーザー心理としては『空きスロットをできるだけ埋めたい!』という欲求のもと、複数枚購入していた人もいたのではないでしょうか(笑)
 
 
 個人的には「Keyboards of the '60s & '70s」のオルガンが非常に気に入っていて、自前のXP-50に積んでよく使っていたことを回想します。
 
 
 
 関連記事:
 「SR-JV80-01~06 ~90年代ローランドのエキパン!(その1・初期製品モデル)
 「SR-JV80-13~19 ~90年代ローランドのエキパン!(その3・後期製品モデル)

 

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