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2000年代~ KORG 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.266】KORG TR61(/TR76) ~TRITON Leの後継機[2005年]

2018/11/26

 

 

 今回のシンセサイザーは、コルグが2005年秋~冬頃に発売した「TR61」および「TR76」です。主に2000年代前半にコルグ社のワークステーション型シンセとして同社を支えた「TRITON(トライトン)」シリーズの末期に当たるモデルですね。

 

KORG TR61

 

 このTRシリーズには61鍵、76鍵、88鍵(→88鍵のみ翌2006年発売)のラインナップがあったのですが、本記事では61鍵(TR61)を中心に記事を展開していきたいと思います。
 
 
 

TR61概要

 コルグのワークステーション「TRITON」シリーズの基本性能を軽量ボディに詰め込んだ廉価モデル。元々は、初代TRITONの廉価版としてリリースされた「TRITON Le (61key)」(2001年)のコンセプトを受け継いだ後継機といった趣きです。TR61の価格は99,750円(税込)。
 
 
 音質はTRITON譲りの高品位なものであり、本体内に(16トラック)シーケンサーも内蔵しているため、ライブはもちろん本格的な音楽制作にも対応します。本体重量7.8kgは、シーケンサー内蔵シンセとしては比較的軽量な部類でした。
 
 
 見た目的にはTRITON Leがシルバーだったのに対し、本機ではブラックとなっています。その他はLeとほぼ変わらない外観イメージですね。
 

KORG TR61

名古屋市内の某スタジオの各部屋に常設されているTR61
 
 
 

音色のプログラム/コンビネーションについて

 主音源部には、TRITONにも採用されていた同社独自の「HI (Hyper Integrated)シンセシス・システム」を搭載。
 
 
 音色を扱う上で基本となる「プログラム・モード」では、512音色(128×4バンク)+GM128音色+9ドラム・プログラムを内蔵。これだけの数が最初から入っているので、ピアノだろうがギターだろうがシンセだろうが大抵鳴らせますね。もちろんユーザー・エリアもあるのでエディットした音色を本体内に保存しておくことも可能。
 
 
 「コンビネーション・モード」では、これらプログラムを最大8個まで組み合わせて鍵盤上に重ねたり(レイヤー)、分割したり(スプリット)といったことができます。このコンビネーション・モードでは、384音色(128×3バンク)があらかじめ内蔵されています。
 
 
 

シーケンサー部について

 16トラック、最大200,000ノート、200ソング(ソングごとに最大999小節まで)の記憶が可能。シーケンサーの他にも、デュアル・アルペジエーター、RPPR(リアルタイム・パターン・プレイ/レコーディング)機能を搭載しており、本機のみで音楽制作を完結させることも可能ですね。
 
 
 こうして作成したソングは、本機に内蔵されているSDカード・スロットにデータ保存することができます(16MB~1GBまで)。大容量ソング・データも、瞬時に書き込んでバックアップしたりPCとかに送れるといった感じですね。。
 

KORG TR61(advertisement)
TR61,76/(株)コルグ 雑誌広告より画像引用
 
 
 

操作感について

 パネル中央には、TRITONほどではないですが比較的大型のディスプレイを搭載しており、様々なパラメーターが見やすく表示されています。TRITONと決定的に違うのはタッチパネルに対応していないところでしょうか。。まあ廉価機なのでしょうがないです。
 
 
 その代わりと言ってはなんですが、ディスプレイ下部に[F1]~[F8]のファンクション・キーが装備されています。このキーによって、目的のパラメーターに素早くたどり着くことができますね。またKORGワークステーションではおなじみのバリュー・ダイヤルやINC/DECボタン、カーソル・キー、テンキーも装備されていて、全体的な操作性は良好だと思います。
 

KORG TR61

 TRITONで好評だったリアルタイム・コントロール・ノブも4つ搭載されていますね。これら4つのノブには、フィルターやレゾナンス、あるいはエンベロープなどがアサインされており、リアルタイムでパラメーター変化が可能です。
 
 

KORG TR61

 

 

オプション・ボードのEXB-SMPL(別売)について

 このボードを装着すると、SCSI端子、オーディオ・インプット1/2、ゲイン・ノブ、スイッチがリアパネルに増設されます(→自身で取り付け可能)。これにより本機のみで48kHz、16bitリニアの本格サンプリングも扱えるようになるといった感じですね。サンプル・ライブラリーとしては、コルグはもちろんAKAI(S1000/3000)フォーマットもロードできるみたいです。

 

 

 

TR76について

KORG TR76

 
 76鍵盤モデルであり、鍵盤数以外の機能や仕様はTR61と同じです。価格は126,000円(税込)でした。こちらの本体重量は9.2kgとなっていて、当時の76鍵オールインワン・シンセとしては10kgを切る驚きの軽量ボディだったんですよね。
 
 
 

つぶやき的な

 このTR61ですが、僕がよく使うスタジオに「シンセ鍵盤」として今でも常設されていて、所有したことはないけれど非常に慣れた一台となっています。2000年代中盤以降にオープンしたレンタル・スタジオなどでは、本機をまとめて購入したというケースもあったのかなぁ。。とにかく色んなリハスタでやたら目にします(笑)
 
 
 僕は同社のTRINITY→TRITON(初代)と長年愛用してきたので、本機TRもついクセでパネルにタッチしてしまうのが個人的な悩みだったりします(汗)。。廉価機種とはいえ全体的な雰囲気がTRITONに近いからなのかなぁ。
 
 
 
 関連記事:「KORG TRITON Extreme 76 ~「けいおん!」ムギ先輩仕様[2004年]
 

仕様(TR61)
■鍵盤:61鍵(ベロシティ、アフタータッチ対応)
■音源部:HI(Hyper Integrated)シンセシス・システム
波形メモリー:64MB PCM

■最大同時発音数:
 62ボイス(62オシレーター) ※シングル・モード時
 31ボイス(62オシレーター) ※ダブル・モード時
■コンビネーション/プログラム:
 384ユーザー・メモリー・コンビネーション(384プリロード)
 512ユーザー・メモリー・プログラム(512プリロード)
 128+9ドラムROMプログラム(GM音色配列準拠)
■ドラムキット
 24ユーザー・ドラムキット(16プリロード)
 9ROM GMドラムキット(GM2音色配列準拠)
■フィルター:24dB/oct LPFレゾナンス付き
       12dB/oct LPF+HPF
■エフェクト数:89(マスター/インサート用)

■シーケンサー:16マルチティンバー、16マルチトラック、1マスタートラック、最大記憶容量 200,000ノート、200ソング
■外形寸法:1045.2(W)×95.3(H)×302.3(D)mm
■重量:7.8kg
■発売当時の価格:99,750円
■発売開始年:2005年

 

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