【Vol.48】LINE6 Roto-Machine ~珍しい「ワンペダル型」コンパクト・ロータリー・シミュレーター
2019/01/25
今回はLINE6というメーカーのロータリー・シミュレーター「Roto-Machine」のご紹介です。LINE6の「TONE CORE」と呼ばれるシリーズの中の一つです。オルガン用レスリー・シミュレータと言っていいと思いますが、ギターで使ってもいけるかもしれません。僕も2007年頃に買いましたよー
LINE6はかつてはコルグが扱っていましたが、2013年12月にヤマハが買収して、現在では同社の系列会社となっていますね。
本機の特徴は?
ギタリストがよく使うコンパクト・エフェクター・サイズでありながら、「レスリー122」「レスリー145」「フェンダーVibraton(Model 16)」の3種の歴史的ロータリー・スピーカーをシミュレートしています。
また回転速度や音量バランス、歪み具合の調整が可能で、タップ・テンポ機能も備えています。
なお、レスリーのSLOW/FASTは「ペダルを軽く押す」ことで切り替わり、エフェクトのON/OFFは「ペダルを強く踏む」ことで切り替わる仕様となっています。
該当の英語の取説部分は以下↓
Dual Action Footswitch
「To change between the two speeds of the Roto-Machine, tap lightly on the top footswitch. Press hard on the footswitch to turn on/off the effect.」
ちょっと面白い設計
本体上部のモジュール部が取り外し可能です。ということは、同じ「TONE CORE」シリーズだったら、別のモジュールに交換して別のエフェクターに早変わりするという感じですね。
僕は別モジュールは持っていなかったのだけど、単なる好奇心で分離を試みようとしました。しかしネジを取り外してもモジュールは簡単に外れてくれず、取説を見てもよく分からなかったので結局あきらめたような。。
個人的感想
まず重いですね(約1kg)。見た目を裏切るずっしりとした重量感です。これは悪いことではないですよ。足元タイプのコンパクト・エフェクターといえば一般に軽いため、固定していなければ踏んでいるうちにズレていくということが往々にしてありがちです。その点本機は、演奏中の安定感で言えば抜群といえます。
音(回転感など)としては、ざっくり言ってさほど変わってくれなかったですね。チューブ感(真空管に通した感じの音色変化)はほぼ感じられなかったと記憶しています。
ペダルの “2段階機構”はちょっと疑問でした。ノリノリのライブ中にそのような踏み加減を気にしていられるのか?と思ってしまい、ステージに持っていたことは一度もありませんでした。うーん残念。。
まとめ的な
このように「ワンペダル」の形状で、“ロータリー効果が得られる”エフェクターといえば本機種以外ではほぼ皆無ですね。限られた筐体内に、パラメーターを変化できるツマミ類もある程度揃えています。
BOSS辺りで作っていそうなものですが、どうやらないみたいですね(ただし2ペダル仕様のBOSS RT-20といった機種ならある)。。本機の音については好みも分かれると思いますが、気になる方は一度動画等でチェックてみてはいかがでしょうか。
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