『キーボード・マガジン 2018 WINTER (No.399)』が発売されました(リットーミュージック発行)
2018/11/28
キーボード・マガジンの2018 WINTER号が発売されましたね。表紙は、紅白トーンのなんとも年末年始感を連想させるデザイン(笑)
特集記事
今号の特集は「歌と伴奏」。半分は最前線で活躍されている音楽家によるインタビューおよび対談、そしてもう半分は『名曲に見る歌と鍵盤の関係』、『ピアノ弾き語りのコツを知る!』といった実際の譜面例を取った解析・ノウハウ記事となっています。
特別付録
「ビンテージ・シンセサイザー・カレンダー 2018」が付録として付いてきます(カレンダーは雑誌自体に糊付け)。はがす際はゆっくり行うとよいそうですよ。破れそうで怖いので僕ははがしてません。。
ここで紹介されている12台のビンテージ・シンセサイザーはいずれも1970~80年代に発売されたものであり、今の若い読者(キーボーディスト)からすれば確かに “ビンテージ”なのでしょう。機材ヲタな僕としては、『ARP社のその機種を取り上げるのか!?』と意外性もあり満足。ヒントは “出っ歯”です(ただしOdysseyではない)
キーボード・バイヤーズ・ガイド2018
“ライブで活躍するキーボードを見つけるための購入ガイド”という名目の、各メーカーごとの代表的な現行キーボード(あるいは音源モジュール)が、巻末にフルカラーで掲載されています。これは「キーボード・バイヤーズ・ガイド」といって、年1回の恒例企画ですね。機材購入検討時の貴重な資料として使えると思います。
個人的にはKAWAI MP11が大きく紹介されているのがうれしいですね。ピアノ・タッチにこだわる世の多くの鍵盤弾きのために、カワイのMPシリーズはもうちょっと認知されてもよいと思います。
関連記事:「KAWAI MP9000 ~優れた鍵盤タッチを備えたステージピアノ[1998年]」
つぶやきというかボヤき
2008年(の途中)から季節発行(年4回)の発行となったキーボード・マガジン誌ですが、近年の誌面は『特集記事』に割くページ数が多くなりました。おおよそ全ページ数の半分近くです。これはテーマごとの内容を深く掘り下げるという意味では充実したものと言えるかもしれませんが、そのテーマに全く興味がない読者にとっては手に取る機会も減るのではと感じます。
年4号しか発行されないわけだし、近年のキーボーディストに関わるジャンルも細分化している状況を考えると、特集は全く毛色の異なるものを1と2くらいに分けて、より広いテーマを提供した方が良いのではというのが個人的な印象です。
個人的には2006年くらいの誌面の作りが好きだったですね。。総ページ数は現在のものより遥かに少ないものでしたが、読み応えとしては10年くらい前のそれの方があったと感じます。キーボード・シーン全体のパワーが落ちたというどうしようもない時代背景はありますが、まあそういった2006~07年頃の誌面作りが発行部数の減少に少なからず影響を及ぼし、結果として今日の季刊誌化につながっているのかもしれません。そう仮定すると致し方無いのかもしれませんね。。
関連記事:「『キーボード・マガジン 2018 SPRING (No.400)』が発売されました(リットーミュージック発行)」 →一つ後の号