ライブセッティングをスマートに完了させる!
2018/11/23
今回はライブの持ち時間および、セッティングについてのお話です。
対バン形式(※1)のライブでは、大抵「1バンドにつき転換込みで45分間」みたいな感じで、ライブハウス側から各バンドに向け伝えられます。各バンドは、その時間内にセッティング・演奏(MC含む)・撤収をどれだけの時間配分で組み込んでいくかを、事前に考える必要があります。
セッティングについて
キーボーディストにとって特に留意すべきなのはセッティングですね。機材の量にもよりますが、組立時間が掛かるパートとしては1~2を争うといってもいいでしょう。
さらに不測のトラブルとか起こると大幅に時間を取られてしまうこともあります。リハーサル時には問題なかったのに、本番時に突然音が出なくなるなんてことも実際あります。。
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アイデア的な
とはいえ、キーボーディストをメンバーに入れているバンドは少ないので、リハーサル時に組み立てたキーボードシステムを、舞台袖とかにそっくりそのまま移動しておくなんてことも交渉により可能です。ケーブル類の抜き差しはなるべく控えた方がトラブル回避率も上がりますので、ステージが広い会場ではぜひスタッフさんにお願いしてみましょう。
セッティングのモデル例
さてライブの組み立てですが、45分の場合のモデルを以下に挙げてみましょう。
・セッティング(10分)
・本番(30分)
・撤収(5分)
逆リハ(※2)の1発目出演だと、セッティング時間が丸々浮くので1~2曲増やすことも可能ですね。出番が最後だと、撤収は比較的のんびり行うことができます。
キーボードシステム組立に関して、特に機材が多い場合は、セッティングのために掛かる時間を事前に大まかに把握しておくとよいです。そうして最も時間が掛かりそうなパートをバンド内で把握し、セッティング時に優先的にステージに上がり、真っ先に組み始めるとよいです。
また、手が空くことが多いボーカルや、バンドの “お手伝い要員”(ステージアシスタント、ステアシとも)が別途いる場合、手伝ってもらえる作業を事前に洗い出し、指示を伝え、セッティングを短時間に完了させるようにします。
まあトラブルとかで45分の予定が50分になったからといって、ライブハウス側から大々的にクレームをもらうことはないと思いますが、なるべく時間内にスマートに収めたいですね。
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※1 対バン…ライブを行う際に、単独名義ではなく複数のグループと共演すること。
※2 逆リハ…
本番の出演順とは逆の順にリハーサルを行うこと。例えば、
本番で Aバンド→Bバンド→Cバンド→Dバンド の場合、
逆リハは Dバンド→Cバンド→Bバンド→Aバンド という順番になる。
つまり本番最初のAバンドは、リハーサルが終わったら、セッティングはそのままで本番を迎えられる。
転換不要かつ、音量バランスもリハに限りなく近い状態で出来るため、現在のリハの主流となっている。