【書籍】『ミュージッククリエイターハンドブック MIDI検定公式ガイド』(日本シンセサイザー プログラマー協会【JSPA】編著)
2018/11/23
今回ご紹介する本は、日本シンセサイザー プログラマー協会【JSPA】編著の『ミュージッククリエイターハンドブック MIDI検定公式ガイド』です。これ僕も買いました。初版は2012年3月。購入直後に図書館でも見つけてプチ落ち込んだのは内緒。。
表題に「シンセサイザー」「DTM」とは一言も書いてありませんが、シンセも含め、今どきの音楽制作の基本をこれでもかというくらい多岐にわたって解説しています。各章の構成は以下のようになっています。
CHAPTER1 現代の音楽制作を知る
CHAPTER2 音楽制作ツールとセッティング
CHAPTER3 MIDI規格について
CHAPTER4 音響学と電子楽器
CHAPTER5 オーディオ機材とツール
CHAPTER6 音楽理論とMIDIによる表現方法
CHAPTER7 音楽メディアと著作権
総ページ数は実質260Pくらいで、なかなかのボリュームです。音楽理論、音響学、MIDIとかはそれこそ何十年も前からありますが、今どきのDAWの基本や、昨今のクリエイターとっては意識が高いであろう著作権方面までも押さえています。
帯には「【公式】MIDI検定1・2・3級対応」とうたっており、MIDI検定受験者向けの内容にもなっています。できればMIDI検定向けの想定問題集とかも載ってあればさらによかった。
“これ一冊でDTM作曲ができる!”という性格のものではなく、音楽制作をトータルで考えた場合に必要な知識の「辞典」みたいに捉えた方がいいと思います。
シンセサイザープログラマー協会の方々が執筆しており、特にMIDIの内容は非常に充実していると思います。限られたページ数で、今どきの音楽クリエイターが押さえておくべき項目を一通り網羅しているという感じなので、もし個々の知識を深めたいなら、また別途専門書を購入することをおすすめしますよ。“基本の一冊”として考えたら本書のみでほぼ十分だと思います。
こんな人にオススメ
■DTM/DAWをやりたいが、かつて専門書を読んでも派生知識がないため読みこなせず、挫折したことがある人
■色々な書籍が出ていてどれを選んでよいか迷っている人、“最初にがっつり勉強する1冊”を慎重に選びたい人