1931年に作られていた「エヴァンゲリオン・ピアノ」
2018/11/25
今さらの話題で恐縮ですが、エヴァンゲリオンのピアノアレンジCD『EVANGELION Piano Forte~エヴァンゲリオン ピアノフォルテ~』ジャケットに描かれている、未来的デザインのピアノを紹介してみたいと思います。同CDは2013年に発売されたのですが、ピアノ自体は1931年にデザインされたものだそうですね。
画像引用元:EVANGELION STORE HP <http://www.evastore.jp/pc/article/B4002701.html>
当時のデンマークのジャズ・ピアニスト、レオ・マチーセン(Leo Mathiesen)さんが、演奏中における「ベース奏者の姿がフタのせいで見えにくい」という話をしていて、彼の会話の相手であったデザイナーのポール・ヘニンセン氏により製作されたとのことです。
引用元:Blüthner PH Grand<http://www.tuvie.com/timeless-design-poul-henningsen-grand-piano/>
ヘニンセン氏は、フタ部分を透明な「プレキシガラス」にし、全体も丸みを帯びた斬新なピアノを、今から85年以上も前にデザインしていたのですね。。天板と譜面台にはアールがついているのが確認でき、僕が最初に見た時は、てっきり東京ドームをモチーフにデザインされたのかと思いました。。
なお「プレキシガラス(PLEXIGLAS®)」とは、デグサという企業の登録商標になっているアクリル樹脂の一種のことなのですが、一般的には透明なアクリル樹脂のことを指すようです。ピアノ的にはKAWAIの「クリスタルピアノ」に近い素材ともいえるかもしれません。
一般には、時計の文字盤の前面を覆っているガラス部品(時計業界では「風防(ふうぼう)」と呼んでいる)に使われることが多いそうですね。
このピアノは買えるのか?
作っているのは「ブリュートナー (Blüthner)」というドイツを代表するピアノメーカーの一つです。一般には聞き慣れないかもしれませんが、「スタインウェイ・アンド・サンズ」、「ベヒシュタイン」、「ベーゼンドルファー」と並んで、世界四大ピアノメーカーに数えられることもある、非常に有名なメーカーです。
でもってこの “エヴァピアノ”の正式品名は「The PH Grand by Poul Henningsen」というそうで、本国のホームページを見た限りだと購入も可能っぽいです。ブリュートナーの日本総代理店は有限会社ピアノクリニックヨコヤマであり、ブリュートナーに限らず海外のピアノを幅広く取り扱っていますね。問い合わせたら国内でも購入が可能かもしれません。価格は全く見当がつきませんが。。
実はデザインも豊富だった!
“エヴァピアノ”のボディカラーは赤ですが、他にも多くの色(および柄)を取り扱っているらしいですね(カスタムメイドなのかもしれませんが)。最後に変わり種ボディのピアノを見てみましょう。
↑パイソン柄(引用元:Blüthner PH Grand)
↑ゼブラ柄(引用元:Blüthner PH Grand)
↑ヒョウ柄(引用元:Blüthner PH Grand)
うーん面白かった。どこかで常設展示してる施設・店舗とかないものかなー。