コピーバンドはオリジナルバンドのステップアップに過ぎないのか?
2018/11/21
バンドメンバー募集のサイトとかコミュニティを見てると、よく目にする文面がありまして。
「当方●●や○○が好きで、彼らのようなバンドを組みたし。
初心者可。プロ志向。最初はコピーから始まり、技術が上がったら
オリジナルバンドにステップアップしたいと思う候。」
みたいな。
まずはコピーバンド(以下コピバン)で演奏レベルを上げて、そのうちオリジナルに昇格してやろうみたいな。つまり、、
コピバンはただの踏み台!?
と捉えられなくもない。「そんなつもりで書いたんじゃないけど」という人、お気持ちわかります(笑)。まあ聞いてください。
確かに初心者がいきなりオリジナルを始めるというのも厳しい感はありますね。作曲もして、何のお手本もなくそれを演奏するわけですから。バンドで役に立つコードや音楽理論とかって、一般の中学高校の音楽の授業ではほとんど教えてくれないし。
実際、初心者の作る曲ってコード進行が気持ち悪いのが多くて、、それはそれで面白いですのですが(ごめんなさい)
コピバン界隈な人々
コピバンの中には、そのバンド(アーティスト)が大好きな人が集まって、本家の音に近づこうと何十年も心血を注いでいる人もいるのですね。僕にもそういう知人が何人かいます。音はもちろん、各メンバーの動作や歌い方(弾き方)、髪型までそっくりなコピバンさんもいます。
ここまで来ると、オーディエンスの側から見ても「この人たちの○○愛は半端ない!!」と、彼らの熱い気持ちが伝わってきます。(※○○はコピバン元のアーティスト名)
彼らは「(商業的に)売れたい・売れなければいけない」という前提がほぼないため、活動も潔いです。コピー曲のCDリリースは著作権的にNGだから音源を売るわけではないですし、大掛かりな宣伝や過剰な集客活動もしません。ただ単にそのオリジナルのアーティストが好きで、そのアーティストが好きな人もよかったらライブを見に来てね、程度なので、客としては何というか安心感があります。
中には、オリジナルとほとんど遜色がない高いコピー度(演奏スキル、ビジュアル、歌[声]の似てるっぽさ)を有しているバンドもあります。こういったバンドのライブでは、オリジナルの「疑似ライブ体験」が味わえるなんて側面もありますね。
まとめ的な
確かにコピバンではふつうプロデビューはできないけど、
「コピバンだから初心者」
「コピバンだからしょぼい」
「コピバンはバンドとはいわない」
「オリジナルこそかっこいい」
みたいな偏見がもし存在するとすれば、それは違うんだなーと言いたかったという僕の意見です。実際僕も上記のセリフを言われたことがあるのですよ。
「コピバンも奥が深いんですけどね…」と言いたい気持ちをぐっとこらえながら。。
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