楽器用ケーブル・「シールド」のお話
2018/11/25
今回は、電子楽器をつなぐ「シールド」のお話です。前回、キーボード用の各種ケーブルを記事で述べましたが、その中でも特に「フォン-フォン」のケーブルは「シールド」と呼ばれることが多いです。ちなみに「フォン」はL字状に直角に曲がっているものもあります。
民生のオーディオ機器分野ではこのようなフォン・ケーブルのことを「シールド」と呼ぶことはあまりないのですが、楽器業界というかバンド界隈(主にギタリストやベーシスト)では「シールド」と呼ばれることが多いですね。もちろん「ケーブル」でも通じますよ。
なおシールドとは、防具としての「盾」と同じような意味合いで、“ケーブル内の電気ノイズから、音声信号を守る”ことから、このような呼び名になったようです。
価格帯は? 種類は?
楽器屋に行けば、様々な長さのものが1本単位で売られています。価格ですが、長さにもよりますが1,000円~10,000円くらいまで結構幅があります。中には「ギター用」「ベース用」などと専用をうたっているものもありますね。
実は「キーボード専用ケーブル」というのもあって、その詳細は別記事「ケーブルで音が良くなる? ~キーボード専用ケーブル総ざらい」にてまとめてますので、よろしければ読んでみてください。
個人的選び方のポイント的な
長さは、3m、5mあたりがキーボーディストとしては使いやすいですね。大は小を兼ねるので、長い方が一般に便利なのですが、取り回しが面倒だったり無駄なノイズを乗せたくないという理由もあり、僕は3mをメインに20本以上持ってます。ライブ後には知らない間に増えてたりもします(意図的ではないですよ!)
シールドを揃える時のコツとしては、ステレオ使用を前提として考えると、「1本目は黒、2本目は色付き(赤、青)」みたいに買います。このように同じメーカー・同じ長さのものを色違いで2本買うと、L/Rが区別しやすくなってよいですよ(→R側がレッドという風に)
でもってブランドも色々ですが、個人的には信頼のCANARE(カナレ)ですね。格安のものと比べるとそこそこの値段がしますが、ノイズの少なさには定評があり、コストパフォーマンスは高いです。ギタリストさんとかも愛用している人が多い、定番のシールド・ブランドといっていいでしょう。逆にやたらと安くて細いノーブランドのケーブルは、できれば避けた方がよいですね。
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上記広告リンクは3mとなっていますが、中に入ると実に様々な長さ・色のものが確認できますね。ちなみにキーボーディストが普段使用する分には3~5m辺りの長さが使いやすいです(個人的所感)
ちょっと思い出的な
ちなみに僕も楽器屋時代、NEUTRIK(ノイトリック)のプラグ単品と、CANAREの50mケーブルを切り出して、お客の長さのリクエストに応じてシールドの計り売りをしていたことがあります。プラグの溶接ははんだゴテを使って自作しました。15mとかですね。なつかしやー