キーボーディストは微妙なのか? を考える
2018/11/23
ここで改めて記すことでもないですが、ギター、ベース、ドラム等に比べ、バンドでキーボードを弾いている人の数は絶対的に少ないです。
実際ピアノを習い始めたという人は4~5歳からという人が多く、例えばバンドメンバー全員が18歳だったとして、その楽器の “生涯練習歴(キャリア)”からすればバンド内最長というケースも多いでしょう。ドラマーとかギタリストで「4歳から始めてます」ってあまり聞かないよなぁ。。それなのにキーボーディストが少ないのは何故?
確かにキーボーディストはボーカルやギターのように前線で目立ちまくる感じでもないし、ドラムのように人目を引く大きなモーションも取りにくいし、音量上げ過ぎるとメンバーに怒られるし(泣)。。バンド内のポジション的にも、微妙といえば微妙なイメージで取られがちだと思うのですが、これは単に僕の被害妄想なのでしょうか。
いやいや、キーボーディスト人口が少なく微妙かもしれないのは、それだけの理由じゃないような気がします! ちょっと考えてみますよー。
自分なりの考察
一面として、キーボードといえばピアノを連想する人が多いわけで、ピアノといえば小さい頃から習っている人しか弾けない、という観念があるからではないかと考えたりもします。“興味はあるけど敷居が高い”みたいなイメージが強いのかも。
また、ピアノも親から言われて嫌々続けていた人にとっては、中3や高3に上がる頃には受験勉強と重なったりして、卒業頃にはすっぱり止めてしまっているケースも多いですね。その結果、バンドキーボーディストに流れる数も少ないのではないかと思います。
さらに考察
確かにピアノをちょっとでも弾けると武器になることは間違いないです。ただ僕が思うに、それが(バンド)キーボーディストの絶対条件ではないような気がします。
高校を卒業してから始めても、十分に楽しめるレベルまで上達すると思うのです。いや実際、20歳過ぎてから独学でプロになったキーボーディストもいますし(それはまあ本人の潜在能力とか努力次第ですが)。生涯趣味と考えれば、いずれ来る認知症の予防も期待できそうですしね(笑)
あとキーボーディストとして気を付けなければいけないのが、「バンドの便利屋」として使われがちなこと。キーボード奏者は絶対数が少ないので、ちょっと弾ける人(ピアノ演奏がそもそも上手い、シンセの使い方をよく知っている)だと、あちこちからお誘いを受けます。
それで「ああ自分って必要とされてるんだ」と思うこと自体は悪いことではないですが(笑)、「音が薄いから何でもいいから埋めてよ」みたいなのもよくあります。これこそがまさに、キーボーディストを微妙なポジションにしているという僕の被害妄想の根っこなのかもしれません。。
まとめ的な
こういったキーボーディストの
「微妙になりがちなバンド内ポジション」「便利屋として使われやすい」「バラード要員」
みたいな空気に一石を投じてくださったのが、キーボーディストの小川文明さん。残念ながら2014年に他界されてしまいましたが、氏が伝えたかったことは、自分のできる範囲で広めていきたいと思っています。