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白鍵と黒鍵が段差なく一直線に並ぶピアノ・“未来鍵盤” ~クロマチック鍵盤を考える

2017/12/02

 2017年4月2日のGQの記事に「未来鍵盤」というピアノが紹介されていました。白鍵と黒鍵が段差なく一直線に並んでおり、非常に斬新なデザインとなっているピアノです。生み出したのは、ジャズ・ピアニストとして活躍されている菅野邦彦さん。
 


引用元:https://gqjapan.jp/life/interior/20170323/revolutionary-piano-keyboard-design#pages/2

 


引用元:https://gqjapan.jp/life/interior/20170323/revolutionary-piano-keyboard-design#pages/2

 
 
 白鍵も黒鍵も同じ高さになっていて、音高順に一列に配列されています。また形状も独特で、表面が平らではない「カマボコ形」になっています。このようなカマボコ形なったのは、指との接点を小さくし鍵盤を押す瞬間を短かくすることで、澄んだ音を得るためとのことです。
 
 
 段差がなく単純に半音階ずつ横に並べてあるだけなので、ひとことで言えば「クロマチック鍵盤」なのですが、今までありそうでなかったデザインであり、個人的には目からウロコでした。。でもこれだと「どこがCなの?」とか混乱しそうだなーと思ったら、写真を見る限り「C鍵盤」には赤い点が記されています。なるほど!
 
 
 「クロマチック鍵盤(配列)」のよいところは、移調してもそのままの運指(指の使い方)で演奏ができることです。曲中で転調する箇所があっても、平行移動のみで指の形を変えずにコードを変えられるということですね。
 
 
 なおこのピアノは、下田市柿崎の下田ビューホテルに置かれていて、考案された菅野さんもこのピアノで不定期に演奏をされるとのことです。うーん実物を見てみたくなりましたよ(笑)
 
 
 

個人的つぶやき

 一般的な鍵盤といえば、1オクターブにつき「7つの白鍵+5つの黒鍵」とほぼ決まっています。そしてこの黒鍵は、白鍵よりも小高く奥まった位置に配されています。
 

keyboard(1oct)

 

 このタイプの鍵盤配列は300年も前から今日までスタンダードであり続け、数えきれないほどの名演を生み出してきたのでしょう。このことからも、システム的に非常に完成された配列であることは間違いないと思います。
 
 
 とはいってもこれが最高の鍵盤配置かどうかというのは別問題であって、事実、歴史上では「違う鍵盤配置」のものも実際の楽器として作られてきました。古くは19世紀末に発明されたヤンコ鍵盤とか、浜松市楽器博物館にも展示されている純正調オルガンなどなど。。あとボタン式のアコーディオン(ローランドのV-Accordionなど)は現在でも商業ベースで製造されています。
 
 
 
 そして下の写真は、1987年に世界発明EXPOにてグランプリを受賞した「Rapian」という鍵盤です。発明したのは日本人で、のちに、既存のピアノに後付けできるアタッチメント・「ラピアンキット」というものも作られました。
 


引用元:ムトウ音楽メソッドHP <http://muto-method.com/history.html>

 
 
 
 タイプライターのように見えますが、これも半音ずつの並びになっている「クロマチック鍵盤」の一種です(白鍵・黒鍵の区別はありません)。
 
 こういった変わったタイプの鍵盤は、もう全く別の楽器と考えて一から始める気持ちで取り組む必要があるでしょうね。。
 
 
 冒頭の “未来鍵盤”を含め、こういったタイプの鍵盤が数百年前に発明・流行していたとして、もし現代までスタンダードであり続けたとしたならば、今日の一般的な「ピアノ鍵盤」は弾きにくいけど斬新な鍵盤配置などと評されていたのかもしれません(笑)

 

 

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