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KORG 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.244】KORG DDD-1 ~ダイナミクス機能を備えた80年代の高性能ドラムマシン[1986年]

2018/02/19

 今回は、1986年にコルグから発売された「DDD-1」というドラムマシン(リズムマシン)を紹介してみたいと思います。当時の定価は118,000円。「DDD」とは【Dynamic Digital Drums】の略だそう。コルグさんの当時のカタログでは『スリー・ディー・ワン』という呼び名も見受けられますね。

 

KORG DDD-1

 

 本機DDD-1は当時、このクラスのドラムマシンとしては画期的だった「ダイナミクス機能」(→キーを叩く強さによって音量が変化する)を備えていたのが特徴的でした。その他、様々な機能が盛り込まれていますので順に説明していきたいと思います。
 
 
 

概要

 パネル上に配された14個の音色ボタン(→本機ではこれはインスト・キーと呼びます)を押すことにより発音。このインスト・キーは叩く強さに応じて音量が変化するため、よりヒューマンな表現力を持ったドラム演奏を組み立てることができます。プログラミング方法はステップかリアルタイムで、もちろんメモリーもできます。
 
 
 内蔵音色に加え、オプションのROMカードを4枚まで本体に装着が可能。この音色ROMカードは非常に数多くリリースされたため、自分の好みに応じてチョイスしたライブラリーを揃えられるという拡張性も持っていました。
 

KORG DDD-1(advertisement)
DDD-1/(株)コルグ 雑誌広告より画像引用
 
 
 

音源部

 音源方式はPCM(12ビット)音源を採用。内蔵音色は、バスドラ×2、スネア×2、タム1/2/3、リムショット、クローズドハイハット×2、オープンハイハット×2、ライド、クラッシュ、さらにパーカッション系音色のクラップス、カウベル、タンバリン、カバサの全18種類を搭載。
 
 
 また、それら楽器音の「チューン」「ディケイ」「アウトプット・レベル」を設定可能となっています。以下は補足。

チューン→ 1オクターブの範囲内で、128ステップのチューニングを施すことが可能。
ディケイ→ 16段階でセッティング可能。

 
 これらパラメーターにより、スネアのピッチに変化を持たせたり、パーカッションやシンバル類の減衰具合などを細かく調整できるといった感じですね。なおチューン、ディケイ、ダイナミクスは、入力した後からでも(1ステップごとに)自由に変更することができます。
 
 
 

メモリー容量

 本体内で最大100パターン、10ソング(1ソング当たり最大9,999小節)まで記憶可能。これは当時としては結構な容量だったと思いますが、それでも足りなくなったらオプションのRAMカードやテープ・メディアにストックすることもできます。また同社のSQD-1(MIDIレコーダー)とMIDIでつなげて、レコーダー側のクイック・ディスクに保存することもできました。
 
 

 

 

操作性について

 当時珍しかった「タッチセンス付きパッド(インスト・キー)」を楽器音ごとに14個装備。キーはプラスチック製で、叩く強さに応じて音量が変化します。またそれぞれの楽器音に対して10通りのタッチ・センスが選択できるようになっています。
 
 
 プログラミングや細かなパラメーター等は、LCDディスプレイを見て操作することができるので操作性も悪くないと思います。
 
 
 

オプションの音色ROMカードについて

 「ドラムセットシリーズ」「パーカッションシリーズ」「サウンドエフェクトシリーズ」などなど、最終的には数十種類ものROMカードが発売されました。価格は各6,900円。この音色カードは、DDD-1本体に4枚まで装着可能となっていました。
 
 
 

オプションのサンプリングボードについて

KORG DSB-1

KORG DSB-1

 
 DDD-1専用のサンプリングボード「DSB-1」(当時の定価24,000円)を装着することにより、オリジナルのサウンドソースからサンプリングすることが可能になりました。自分でサンプリングした音色をそのままリズム・トラックに組み込むことができるという感じですね。
 
 
 

音声出力について

 アウトプットは、通常のステレオ(L,R/MONO)の他にもいわゆるパラアウト(×6)用の個別ジャックも装備。この出力は任意にアサインが可能で、楽器ごとにどこから出力するのかもセットすることができます。また1つのジャックから複数の楽器音を出力することもできるそうです。
 
 
 

つぶやき的な

 まあこれもかなり懐かしいドラム・マシンですね、僕も90年代に何度か実機を拝見したことがあります。
 
 
 本機の売りといえば、やはり「(当時としては)リアルなPCM音源で多少のエディットも可能、さらにダイナミクス機能を搭載」といったところでしょう。豊富なオプション・ライブラリーに加え、音色作りやプログラミングの自由度の水準が本機によって大いに上がったと見ることができます。
 
 
 出音としては12ビットということで今聴くとローファイな感じであり、本機ではさらに(レベルを上げた際に)ノイズがよく乗るなんて話も聞きました。まあこの時代のPCM音源のサウンドといえば(録音状態含め)全体的にもあまり良くなかったわけですが、それがかえってDDD-1の音色キャラクターになっているのかもしれませんね。
 
 

仕様
■内蔵音源:18種(バスドラ×2、スネア×2、タム1/2/3、リムショット、クローズドハイハット×2、オープンハイハット×2、ライド、クラッシュ、クラップス、カウベル、タンバリン、カバサ)
■メモリー:100パターン、10ソング
■端子:アウトプット(L,R/MONO)、マルチアウト(1~6)、MIDI IN/OUT
■外形寸法:411(W)×65(H)×263(D)mm
■重量:3.2kg
■発売当初の価格:118,000円
■発売開始年:1986年

 

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