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ALESIS 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.231】ALESIS D4 ~豊富な内蔵音色とトリガー端子を備えた1Uドラムマシン[1992年頃]

2018/02/19

 今回取り上げる機材は、ALESIS(アレシス)から発売された「D4(ディー・フォー)」というドラム・モジュールです。発表されたのは1991年末頃で、実際に発売されたのはおそらく翌92年。日本での定価は85,000円でした。

 

ALESIS D4

 

 アレシスのドラムマシンといえば、以前本ブログでも紹介した「ALESIS SR-16 ~未だに現行? 1991年発売のリズム・マシン」が思い当たるのですが、それの1~2年後に登場した本機D4は、デスク置きタイプから1Uラック・モジュールに変更されています。当然パッド類も排されているわけで、SR-16の直系の後継機という感じではないですね。詳細を記してみましょう。
 
 
 

概要

 手頃な価格で500もの本格的なドラム(およびパーカッション)サウンドを搭載した1U音源モジュール。サウンドはSR-16をほぼ踏襲しつつも音色数は倍以上になっており、当時の国産のドラムマシンとは一線を画す “音のよさ(リアルさ)”を誇っていました。

 またリアパネルに12系統のトリガー入力端子を備え、ドラム・パッド、ピエゾ・ピックアップ、MTRのドラム音などをトリガー音として、様々な信号から本機のサウンドを鳴らすこともできます。
 

ALESIS D4(advertisement)
ALESIS D4(,SR-16)/(株)モリダイラ楽器 雑誌広告より画像引用
 
 
 

音色について

 サンプルは16bit、48kHzのハイクオリティで録音されたPCM音源方式を採用。スネアドラム×99、バス(キック)ドラム×99、タム×92、シンバル×55、パーカッション類×76、エフェクト類×80と、合計500の音色を搭載。
 
 
 これらサウンドを最大61種類に配列したものが「ドラムセット」ということになります。61種類といえば一般のシンセの鍵盤(C1~C6)にフルで割り当てられるということになりますね。この「ドラムセット」はあらかじめ21種類用意されており、配列やパンニングなどをメモリーしておくこともできます。
 
 
 肝心のサンプル内容ですが、これが当時非常にリアルで音が太いということで様々な現場で使用されました。特に中低域の鳴りの良さは、当時の当時の国産リズム・マシンに比べて遥かに高品位という評価が多かったように思います。
 
 
 関連記事(ほぼ同時代の類似機種):
 「Roland R-8M ~1UモジュールになったR-8、でもちょっと違う
 
 
 実際の内蔵サウンドなのですが、同じ音源でもドライな音(→加工していない音)と、ウェットな音(→リバーブなどの加工を施してある)が収録されていて、どちらかというと後者のバリエーションが多いという印象ですね。ステレオ・サンプリングでリバーブかかりまくりのサウンドは「何もそこまでやらんでも…」と思わなくもないです(笑)
 
 

 

 

音色エディットについて

 音程(→上下5度の範囲内)、パンニング、およびそれぞれの音量の変更のみが可能です。スネアのアタックの(音色の)ニュアンスを変えたりとかは難しく、パーカッションにフィルター・エンベロープを掛けたりといったことはまずできません。本機の若干の弱みといえばそのエディットの制限でしょう。
 
 
ただし、オープン・ハイハット音をカットしたクローズド・ハイハットなど、工夫次第で特別な特性を持つドラム音色を作り出すこともできたそうです。
 
 
 

入出力系統について

 本機には12系統のトリガー/MIDIコンバーター入力を装備。前述したように様々な信号でダイレクトにトリガーすることが可能です。そしてこのトリガー入力信号はMIDI情報に変換されるので、本機を単にトリガー/MIDI変換機として使うこともできるといった感じです。もちろん外部のMIDIシーケンサーやコンピューターによる、ソフトウェアベースでのシーケンスも問題なく行えます。
 

ALESIS D4 rear

 
 なおオーディオ出力は、ステレオ2系統([L/R]×2)となっていて、いわゆるパラアウトはできません。リアパネルを見ての通り、トリガー端子が物理的に既に多くのスペースを占有してるし、D4内部である程度キットを完結できることからさほど不便ではないと思われます。
 
 
 

フットスイッチ端子について

 フットスイッチ・ジャックをハイハット・モードにしておくと、フット・スイッチの組み合わせにより、足でリアルなハット・ワーク(オープン/クローズ)をシミュレート可能になります。なお専用端子はリアパネルにあります。
 
 
 

つぶやき的な

 これもプロ/アマ問わず、90年代のラックシステムの中によく収められていたモジュールの一つですね。実際当時の(市販の)CD音源にもD4そのまんま的なドラム音源が確認できたりします。僕も楽器店で本機を試したこともあるのですが、操作性も意外とよかったことを覚えています。
 
 

仕様
■内蔵音色数:500
■プリセット・ドラムセット数:21
■サンプリング特性:16bit、48kHz
■接続端子:MIDI INおよび[OUT/YHRU]、TRIGGER IN×12、FOOTSWITCH、メインアウトプット×1(ステレオ)、AUTアウトプット×1(ステレオ)、ヘッドフォン
■外形寸法:482.6(W)×47.7(H)×156(D)mm
■重量:1.78kg
■発売当初の価格:85,000円
■発売開始年:1991~92年頃

 

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