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ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

テキスト




CASIO 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.197】CASIO カシオトーン CT-201 ~1980年発売のカシオトーン第1号機

2018/02/17

 今回ご紹介するキーボードはカシオ計算機の「CT-201」です。「カシオトーン 201」とも呼ばれますね。発売は1980年1月で、発売時の価格は97,000円でした。当時計算機や腕時計などで既に名が広まっていたカシオから発売された、同社初の電子キーボードになります。

 

CASIO カシオトーン 201(浜松市楽器博物館)

 CASIO カシオトーン CT-201 ※浜松市楽器博物館にて撮影
 
 
 
 何の機種かは忘れましたが、小さい頃僕の家にもありましたよ、カシオトーン!。現在ではこの「カシオトーン」という言葉はメーカー公式の呼称としては使われなくなっているらしいのですが、世界中で売れたブランド名であり、一時期 “カシオトーン”の名は「小型電子キーボード」の代名詞として通用していた国(地域)もあったくらいですよ。
 
 
 

CT-201概要

 97,000円という当時としては低価格で市場に登場。29種類もの多彩な音色を内蔵(8音ポリフォニック)、スピーカー付き、メモリー機能付き、分かりやすい操作性、軽量小型などを売りとし、結果として電子キーボードを世に大きく広めさせた画期的な製品。
 
 発売時のメーカーキャッチコピーでは、「電子オルガンでもシンセサイザーでもない、第3の電子楽器」とうたわれていました。

 

CASIO カシオトーン CT-201(advertisement)
カシオトーン CT-201/カシオ計算機(株) 雑誌広告より画像引用
 
 
 

音色選びについて

 パネル右下部にある「PLAY/SET」スイッチを「SET」に倒すと、29の白鍵全てが音色セレクターに早変わりします。パネルには各音色名こそ表記されていませんが、1~29までの数字はちゃんと書かれていますね。慣れればすぐに好みの音色を呼び出すことができたでしょう。

 

CASIO カシオトーン 201(浜松市楽器博物館)

 

以下は全29種の内蔵音色です。

●エレキピアノ●エレキギター●琴●バンジョー●エレキクラビ●ハープ1●ウクレレ●ハープ2●グロッケン●リラ●ベルリラ●チェレスタ●チェンバロ1●チェンバロ2●オルガン1●オルガン2●フリューゲルホーン●トランペット●パイプオルガン1●パイプオルガン2●ビオラ(トロンボーン)●チェロ●ブラス●ウッド1●ウッド2●フルート●クラリネット●バイオリン●ワウワウ

 
 ひとことで楽器といっても「吹く」「こする」「押す」「つまびく」など色々な演奏(発音)方法がありますが、これが全てキー(鍵盤)を押すだけで、その楽器音が鳴らせるということです。今では当たり前すぎるほど当たり前なことなのですが、当時この価格帯の電子鍵盤楽器としては非常に画期的だったのです。
 
 
 

演奏上の機能

 パネルには「VIBRATO」スイッチがあり、これをONにすることでビブラート効果が得られます。またTONEセレクター(1・2)を切り替えることにより、別のニュアンスの音色に変更することもできます。なので実質29楽器音×2が本機の内蔵音色数と言えるでしょう。
 
 
 さらに4つの音色をあらかじめ記憶するトーンメモリー機能も搭載しています。これらはパネル上の「TONE MEMORY」スライダーを1~4に合わせて指定します。
 
 
 

外観

 鍵盤部は4オクターブ・49鍵仕様。スピーカー(×1)も内蔵しているのですぐに音が出せます。外部出力もあるので別スピーカーで鳴らすこともできますね(ヘッドフォンにもつなげられます)。なおMIDIは実装されていません。
 
 
 コントローラーはパネル右下に集約されていて、前述した「PLAY/SETスイッチ」「VIBRATOスイッチ」「TONEセレクター」「TONE MEMORYスライダー」、およびボリュームノブといったシンプルな構成になっていますね。ちなみにCT-201には黒パネルのものと木目パネルのものがあります。
 
 

 

 

音源方式について

 子音/母音方式と呼ばれる音源方式を採用。この耳慣れない音源は、言ってみればPCMの原型とも言えるようなもので、非常に初歩的なメモリー記憶方法による波形をベースとして構成されているそうです。音の立ち上がり(アタック)部分と持続(サスティン)部分をそれぞれ分けてデジタル化する手法だそうで、これによりピアノやギターなどの減衰楽器を再現しているみたいです。
 
 
 

実機を見たい!

 静岡県の「浜松市楽器博物館」および、東京・世田谷にある「樫尾俊雄 発明記念館」にて展示されており(2017年5月現在)、一般の人でも入館することができます。なお樫尾俊雄 発明記念館は予約が必要です。
 
 
 

つぶやき的な

 ピアノ、チェンバロなどの鍵盤楽器はもちろん、琴などの弦楽器、トランペットなどの管楽器に至るまで幅広い音色を備えており、低価格だったということもあり当時は大いに注目されました。出音もリアル、とメーカー広告では謳われていましたが、今聴くとやはり(いい意味で)カシオらしいチープさが漂っていますね。。
 
 
 カシオの腕時計の分野では、1,000円前後で買える80年代風「チープカシオ(チプカシ)」が近年脚光を浴びてますし、電子キーボード分野の「チプカシ」もリバイバル・ブームが起こっても面白いかも、と思うのですが。。
 
 
 
 関連記事(カシオトーン):
 「CASIO カシオトーン CT-701 ~付属スキャナで楽譜を読み取れ!
 

仕様
■鍵盤:49鍵
■プリセット・トーン:29種類
■トーン切替:2
■トーンメモリー:4
■エフェクト:ビブラート、サスティン(※オプション)、フットボリューム(※オプション)
■内蔵スピーカー:10cm×1 ※出力2W
■外形寸法:850(W)×76(H)×238(D)mm
■重量:6.8kg
■発売当時の価格:97,000円
■発売開始年:1980年

 

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