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ACCESS 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.182】ACCESS Virus b ~ヴァイラス、セカンドジェネレーション![2000年頃]

2018/02/17

 今回ご紹介するシンセサイザーはACCESSの「Virus b」および「Virus kb」です。発表は1999年(日本発売は2000年頃)。価格は「b」が250,000円、「kb」が320,000円でした。

 

ACCESS Virus b

 

 Virus A(1997年)に続く、第2世代のVirus(ヴァイラス)といった趣きですね。なお「kb」は「b」の鍵盤付きバージョンになります。中身は同じなのですが、本記事では一応デスクトップ・タイプである「Virus b」を基準に記していきたいと思います。
 
 
 

「Virus b」概要

 90年代後期から盛り上がってきた第1世代のバーチャル・アナログ・シンセ(例:NordLead、Virus A等)がさらに進化。
 
 特に先代Virus Aは分厚い音と品のあるプリセット・サウンドからかねてより注目を集めており、Virus bは順当にスペックが上がった後継機といった印象。ファットなアナログ・サウンドから過激な金属的デジタル・サウンドまで、パワフルなシンセシスが可能となっているアナログ・モデリング・シンセサイザーといったところです。
 
 
 関連記事:
 「ACCESS Virus A ~バーチャル・アナログ・シンセサイザー「VIRUSシリーズ」…
 「CLAVIA NordLead(初代) ~赤い彗星のごとく現れたアナログモデリング・シンセ
 
 
 

筐体デザインについて

 赤と黒の言ってみれば 毒々しいデザインは先代Virus Aと極めて類似しています。パネルレイアウトもAとほぼ同じ、寸法や重量も同じとなっています。なおスイッチ類の形状は一部変更されているそうです。
 
 
 

構成について

 24音ポリフォニック、16マルチ・ティンバー。本機は1ボイスにつき、オシレーター×2、サブオシレーター×1、ノイズ・ジェネレーター、フィルター×2、エンベロープ×2、LFO×3という構成になっています。
 
 
 自分で作った音色は、シングル・モードではA/Bバンクにそれぞれ128個、計256のプログラムが記憶可能。ちなみにC/DバンクはROMプログラム領域となっており、各128個ずつプリセット音色が用意されています。
 
 
 Virus Aとは、同時発音数(12→24ボイス)、オシレーター数(1ボイスにつき×2→×3)などで向上点が確認できますね。外観はAとほぼ同じですが、中身(DSPチップ)はAよりもずっと強力なものを採用しているらしいですよ。
 
 

 

 

音作りについて

 オシレーター1/2セクションの “SHAPE”と書かれたツマミから波形を選択します。ここには「WAVE」という文字と「ノコギリ歯状波」「矩形波」の図が書かれていますが、他のシンセによくあるような波形切り替えセレクターではなく、WAVE(プリセット波形)→ノコギリ歯状波→矩形波といったように、連続的(0~127段階)に可変します。これにより、フィルター・カットオフとはまた違った音色変化を楽しむことができそうですね。
 
 (なお上記は実はVirus Aでもそのまま見られた仕様です。「Virus A」の時の記事と内容が重複してしまいました。今更ですがごめんなさい。。)
 
 
 またサブオシレーターやノイズ・ジェネレーターも搭載。それら波形とメインのオシレーターをミックスしてフィルタリングしたり、各ソース(外部入力信号)から周波数変調(FM)ができるなど、相当なポテンシャルを秘めていると言えるでしょう(それらを使いこなすのは各自の技量次第なのですが。。)
 
 
 プリセット音色も非常に多彩で、分厚くて温かいアナログ・シンセ音、金属的なデジタル・シンセ音、ひときわ存在感を放つアルペジオ・プログラミングなプリセットなども用意されています。複雑な音作りはさておき、とりあえずいろんな音色がすぐに鳴らせるというのはうれしいですね。
 
 
 

補足・フィルターについて

 本機のフィルター部の特徴の一つに「サチュレーション(飽和)機能」というものがあります。これは音を太くしつつ適度な歪みも与えてくれるという機能で、既存のフィルター(1/2)と組み合わせて、4つのアルゴリズムから好みのものを選んで組む(→ルーティングする)ことができるそうです。
 
 
 

鍵盤付きモデル「Virus kb」について

ACCESS Virus kb

 

 Virus bをそのままパネル上部に埋め込んじゃった感じの鍵盤付きモデル。一応ACCESS初の鍵盤付きシンセらしいです。ピッチベンド・ホイール、モジュレーション・ホイールも装備されていますね。
 
 
 

個人的つぶやき

 Virusシリーズの第2世代とも言えるこの「Virus b」「Virus kb」ですが、同ファミリーの中には「Virus Indigo」「Virus Rack」というものも存在します。
 
 
 関連記事:
 「ACCESS Virus A ~バーチャル・アナログ・シンセサイザー「VIRUSシリーズ」…
 「ACCESS Virus Indigo ~37鍵仕様のVirus bファミリー[2000年頃]
 
 
 ちなみにこれらVirus bファミリーはいずれも共通したオペレーティング・システム(OS)で動作し、このOSはACCESSのWebサイトからダウンロードし、各自(MIDI経由で)アップデートできるというものでした。
 
 
 そんなわけで「色々と可能性がある代わりに、色々と難しそう」というイメージを持ってしまいがちな本機ですが、「シンセサイザーは音を創造できてこそシンセサイザー」というポリシーを持つ人にとっては必要十分な一台だと思います。
 
 

仕様
■最大同時発音数:24音
■オシレーター:メイン×3、サブオシレーター×1、ノイズ・ジェネレーター×1
■マルチモード・フィルター×2
■ステレオVCA:×1   ■LFO:×3
■シングルプログラム数:256(ROM)、256(RAM)
■マルチプログラム数:28(ROM)、100(RAM)
■外形寸法:466(W)×60(H)×180(D)mm(Virus b)
■重量:2.8kg(Virus b)
■発売当時の価格:
 Virus b:250,000円(税抜)   Virus kb:320,000円(税抜)
■発売開始年:1999~2000年頃

 

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