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WALDORF 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.164】WALDORF Pulse/Pulse+ ~90年代のモノフォニック・アナログ・シンセサイザー[1996年頃]

2018/03/09

 今回は、ドイツのWALDORF(ウォルドルフ)から発売された「Pulse」というアナログ・シンセサイザーを取り上げてみたいと思います。日本での発売は1996年頃。

 

WALDORF Pulse


 
 鍵盤なしの2Uモジュールであり、同時発音数は1(モノフォニック)。オシレーター3基と、キレのあるアナログ・フィルターを搭載した音源となっています。なお、翌97年に発売されたマイナーチェンジ版の「Pulse+」も併せて紹介してみたいと思いますよ。
 
 
 

Pulseの概要

 3VCOのオシレーター部を持ち、VCF、ADSR(×2)、LFO(×2)でアナログ・シンセ感覚の音作りが行えるという、王道とも言える構成の2Uアナログ・モノフォニック・シンセサイザー。なおMIDIでカスケード接続すれば(最大12台まで)ポリフォニック・シンセとして使うことも可能です。
 
 
 心臓部であるオシレーターは、3基のVCOに加えノイズ・ジェネレーターも用意されています。各オシレーターとノイズの出力はミキサーでミックスされ、さらにVCF→VCAを通ってOUTPUTへ向かいます。もちろんミキサー部(→VCO)、VCF、VCAには、個別にエンベロープ、モジュレーション、LFOなどがかけられますね。
 
 
 

オシレーターの補足

 OSC1/2/3の波形はノコギリ波、三角波、パルス波(→OSC1/2は可変、OSC3はスクエア波固定)から選択可能。なおOSC2をOSC3にシンクをかけることもでき、より複雑な音色を作りだすことも可能です。
 
 
 

フィルター部について

 VCF(24dB/Octのローパス・フィルター)を採用しています。自己発振も可能なレゾナンスも内蔵しており、フィルターの効きは今聴いてもなかなかのキレですね。粘りのあるシンセベースなどにかけてもよし、アナログっぽいシンセリード音にかけてもよしといった感じです。
 
 
 

操作系について

 各サウンド・プログラムをエディットするパラメーターは、パネル上にマトリックスで表示されています。表にしたがって(モードキーで)モードを切り替え、それに対応する6つのツマミで値を変更するという方式です。
 
 これは「MicroWave」のユーザー・インターフェイスを改良したものらしく、実際のデザイン・操作感もMicroWaveのそれと似ていますね。つまみが4→6に増えたことで若干操作性が上がっています。
 
 
 関連記事:「WALDORF MicroWave ~WALDORF初のシンセサイザー・90年代の“PPG” [1989年]
 
 
 なおこういった音色を構成するパラメーター(フィルターのカットオフ情報など)は、MIDIのコントロール・チェンジで送受信が可能になっています。つまり音色変化の情報をMIDIで記憶することができ、外部シーケンサーからでも再現できるということですね。

 

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音色メモリーについて

 本体内での音色メモリーは全99個。内訳は、1~40がユーザー用のRAM領域、41~99がファクトリー・プリセットのROM領域となっています。
 
 
 

その他の機能

 「ランダム・プログラム」という機能があり、そのモードにすると、上記の1~99までの音色プログラムをランダムに演奏します。何に使えるの?と感じなくもないですが、予測不可能な音が出てくるワクワク感が得られるかもしれません(笑)
 
 
 またアルペジエーターも搭載しています。外部のMIDIクロック・メッセージでコントロールすることも可能になっています。
 
 
 

「Pulse+」について

 Pulse+は、Pulseに外部音声入力、CV/GATE INおよびOUTを追加したものです(CV/GATE OUTは2系統)。外部音声を突っ込んでフィルター・マシンとして使うこともできますし、CV/GATE制御のアナログ・シーケンサーを走らせてPulse+を鳴らすといったことができました。
 
 
 また、いわゆるCV/MIDIコンバーターとして、MIDI以前のアナログ・シンセの制御もできるようになっています。ちなみに外観(パネルデザイン)はほぼPulseと同じでした。
 
 
 

余談的つぶやき

 ちなみに本機ですが、パネル上に電源スイッチが見当たらないんですよね(背面にもありません)。。これはどういうことかと当時のマニュアルで確認してみたところ、「オート・スタンバイ機能」が採用されているらしく、電源につないだ時点でスタンバイ状態になるみたいです。
 
 でもって外部から何かしらのMIDIメッセージを受け取ると自動的に電源オン! となり、一定時間何のMIDIメッセージを受け取らなければ再びスタンバイ状態に戻るそうです。
 
 
 エコ的観点からの設計なのかは不明ですが、なんというか生真面目なドイツ人っぽい仕様ですね(笑)
 
 

仕様
■最大同時発音数:1音(モノフォニック)
■オシレーター:3基(パルス波、ノコギリ波、三角波)、OSC1/2(パルス幅変更可能)、OSC2(クロスモジュレーション&シンク)
■LFO:2基(LFO1=三角波、サイン波、ノコギリ波、パルス波、サンプル・アンド・ホールド、LFO2=三角波)
 LFO周波数帯:0.008Hz~261Hz
■フィルター:VCF(24dB/Oct・ローパス)
■EG:2基
■サウンド・プログラム:99種(1~40→エディット可能領域、41~99→ファクトリープリセット)
■外形寸法:483(W)×89(H)×83(D)mm
■重量:2.7kg
■価格:オープンプライス(当初の市場実勢価格:135,000円前後)
■発売開始年:1995~96年

 

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