キーボーディスト、脱初心者を目指す

ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

テキスト




HAMMOND 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.160】HAMMOND XB-5 ~可搬性に優れた90年代の2段鍵盤・ハモンド[1992年]

2018/02/16

 今回紹介するキーボードは、ハモンドスズキの「XB-5」です。発売は1992年で定価は480,000円でした。前年に発売されたXB-2の2段鍵盤仕様といったハモンド・オルガンです。
 
 

HAMMOND XB-5

 
 オプションでペダル鍵盤も接続可能で、見た目的にもB-3に近付けることができますね。また機能的には特にMIDIが充実しています。
 
 
 

概要

 当時、同社新開発の「DRH音源」を採用した、2段鍵盤仕様のデジタル・ハモンド・オルガン。名機B-3のサウンドにポータビリティ(可搬性)と発展性(MIDIの充実)を備えた本格ハモンドとなっています。DRH音源とはドローバーの音色波形を記憶演算して高速処理するシステムで、リアルタイムの音色変化(→ドローバー操作)にも瞬時に対応します。
 
 
 なお本体に内蔵されている1~9のプリセットには、ドローバーはもちろん、オルガン・レジストレーション、MIDIなどのセッティング情報を記憶することも可能となっています。
 
 
 

音作りについて

 本機では上鍵盤9列、下鍵盤9列のドローバーを搭載しており、各ドローバーに割り当てられた各サイン波を組み合わせて様々な音色を作っていきます。その元となるサイン波は「B-TYPE」「MELLOW」「BRIGHT」の3種から選ぶことができるのですが、以前書いたXB-2の記事にて詳しく説明してありますので、そちらをご参照いただければ幸いです。
 
 本ブログ内関連記事:「HAMMOND XB-2(その2) ~Ver1.1のお話です
 
 
 

MIDI機能について

 本機はマスター鍵盤として、外部音源を鳴らしたりシーケンサーをコントロールすることもできます。上鍵盤、下鍵盤、ペダル鍵盤それぞれに任意のMIDIチャンネルを設定し、それぞれに対してプログラム・ナンバー、オクターブシフトなどを設定することができます。
 
 
 また発音範囲も、内蔵サウンドとMIDI送信用で別々に設定できるため、鍵盤上のスプリット/レイヤーが可能になっています。本体には、シンセではおなじみのベンド・ホイールとモジュレーション・ホイールも装備されていますね(XB-5をオルガン専用機と考えれば、これらホイール類はちょっとした違和感ですが。。)
 
 
 さらにXB-5の特筆すべき点が、ドローバーの動きを「MIDIコントロール・チェンジ情報」で制御できるようになっていること。つまりドローバー変化のリアルタイム・コントロールがMIDIで制御できるということです。なので、シーケンサーからレスリー(の回転)をコントロールするといったこともやろうと思えばできます。
 
 

 

 

内蔵電子レスリー&エフェクト方面

 本機には外部レスリー・スピーカーをつなぐための専用端子を備えていますが、電子レスリーも内蔵しています。パラメーターを変更することにより、レスリー・スピードやファストへの立ち上がり時間、スローへの移行時間なども調整可能となっています。
 
 
 また伝統的なビブラートをはじめ、4モードのデジタル・リバーブ、オーバードライブ・エフェクトも内蔵しています。
 
 
 

ペダル鍵盤(オプション)について

 本機には、より本格的なオルガン演奏を可能にする(専用の)「ペダル鍵盤」がオプションで用意されていました。以下の2種類です。
 
 XPK-25(25鍵ペダル)…当時の定価:300,000円(税別)
 XPK-5(13鍵ペダル)…当時の定価:50,000円(税別)
 
 
 ちなみに本機はオプションが多くて、仮に上記の25鍵ペダル、専用スタンド、専用椅子を定価で揃えたと仮定すると、1セットで100万円近くになりました。。
 
 
 

個人的かんそう

 僕はXB-2を所有していたのですが、音質はハイファイ、音色のキャラクターは「キリッ」としたエッジの効いた感じで、バンドで抜けてくる感じだったですね。一方XB-5はハイファイ感は若干影を潜め、ちょっとアナログっぽい音色だったと記憶しています。なのでXB-5は(ペダル鍵盤も使って)ソロやオルガン・トリオで生きてくる感じでしょうか。
 
 
 
 関連記事(ハモンドスズキ オルガンシリーズ):
 「HAMMOND XB-1 ~XB-2の6年後に登場したハモンド直系デジタル・オルガン
 「HAMMOND XB-2(その1) ~ファースト・オルガン回顧録
 「HAMMOND XM-2 ~お手頃ハモンド
 

仕様
■音源方式:DRH音源
■最大同時発音数:16音(上+下+ペダル鍵盤合計)
■鍵盤:上鍵盤61+下鍵盤61
■ドローバー数:上鍵盤9列、下鍵盤9列、ペダル2列
■パーカッション:2nd Harmonic、3rd Harmonic
■プリセット:1~9、キャンセル、アッパー優先、ロワー優先
■ドローバーボイス:B-TYPE、MELLOW、BRITE
■接続端子:レスリー端子(11ピン)、エクスプレッション、ヘッドフォン、ラインアウト(L/R)、セント、リターン、フット・スイッチ1/2、MIDI IN/OUT/THRU
■外形寸法:1140(W)×190(H)×484(D)mm
■重量:29kg(本体のみ)
■発売当時の価格:480,000円
■発売開始年:1992年

 

関連記事および広告

関連記事および広告


-HAMMOND, 楽器・機材【Vol.〇〇】