キーボーディスト、脱初心者を目指す

ピアノ、シンセサイザー、オルガンとか鍵盤楽器もろもろ。関係ない記事もたまにあるよ

その他メーカー 楽器・機材【Vol.〇〇】

【Vol.140】DOEPFER MS-404 ~コンパクトな1Uラック・TB-303クローン[1995年]

2018/03/09

 今回ご紹介するのは、DOEPFER(ドイプファー)というドイツのメーカーが1995年に発売した「MS-404」という音源モジュールです。定価は59,800円(税別)でした。

 

DOEPFER MS-404


 
 
 シンセベース用途として最適なアナログ・シンセサイザー(1Uサイズ)であり、90年代以降、数多く出された “Roland TB-303クローン機”の中でも、非常に人気の高かった一台ですね。低価格というのも魅力でした。もちろんMIDI対応です。
 
 
 

概要

 同時発音数1のモノフォニック・アナログ・シンセ。構成はVCO×1、VCF×1、VCA×1、EG×1と超シンプルですが、ノイズジェネレーターやポルタメント機能、独特なLFOも2基搭載しています。さらには外部オーディオ入力端子もあるので、外からのソース(音声信号)を突っ込んでフィルタリングができるなど音遊びの幅は広いですね。
 
 単なるTB-303クローンにとどまらない独自のカラーを打ち出していて、当時非常に人気の高かったモデルでもあります。
 
 
 

VCOについて

 「ノコギリ波」、「矩形波」(※パルス幅変更可)、「ノイズ」を発生させることができます。VCO専用のLFOが用意されていて、いわゆるビブラート効果やパルスウィズ・モジュレーション効果(音色のうねりなどの効果)を付けることもできます。
 
 
 

VCFについて

 24dBのローパス・フィルターを搭載。効きはかなり強力(極端?)で、「EMPHASIS」(→いわゆるレゾナンス)つまみをいい感じのポジションにすると過激に発振します。VCFにも専用のLFOが用意されていて、カットオフ周波数を変化させることで音色のウネりを生成することができます。
 
 
 

補足・2つのLFOについて

 本機にはVCO用/VCF用に個別にLFOが用意されており、ピッチを可聴音域(5kHzまで)までカバーしています。LFOを可聴音域まで持ち上げるとリングモジュレーターのような使い方もできるわけで、実際、複雑な金属的音色が出たりして面白いです。また、変調周波数を3段階に切り替えることで周波数変調(FM)用としても使えます。なおLFOの発信波形はサイン波のみとなっています。

 

スポンサーリンク

 

 

本体のコンパクトさ(およびピッチの安定性)

 この1Uモジュールですが、奥行きが10cmにも満たない非常にコンパクトな筐体となっています。地味に運びやすくて、手弾き用のシンセベース音源としてライブで手軽に使ったり、レコーディング・スタジオへ持ち込んだりと、その可搬性を活かした使われ方もされたと思います。
 
 
 ところでこのMS-404はアナログ音源なので、気になるのがピッチの安定性。ピッチを安定させるには電源トランスも大きくなくてはならないという先入観を持つ人もいるかもしれません。とはいえ本機はそのコンパクト・ボディにもかかわらず、長時間の連続稼働でもピッチは非常に安定していたと記憶しています。
 
 
 

5オクターブをカバー

 本機は一般にベース・シンセサイザーというカテゴリーですが、5オクターブの音域を持っていたため、割と高めの帯域のリード・シンセとしても使うことができました。なお有効ノート・ナンバーは24~84だそうでやはり中低音域がメインですね。あまりに高域になると音は出ません。
 
 
 

個人的おもひで

 これは当時のテクノ愛好家仲間のシブヤ君(仮名)が購入し、結構使わせてもらった記憶があります。デジタルシンセでは見られない、太くて暖かい音色がお気に入りでした。ソースを突っ込んで音色加工もできる優れた一台であり、今でも愛好家が居てもおかしくないと思いますよ。
 
 
 なお音色のニュアンスがいい感じになるいわば「カットオフ・ポイント」を当てるのには結構コツが必要で、延々と「FREQU」ツマミと「EMPHASIS」ツマミをぐりぐりしていたのが思い出深いですね。。ちょいサジ加減が狂うと暴力的に発振します(笑)
 
 
 
 関連記事(ローランドTB-303 近似コンセプト機):
 「WILL SYSTEM MAB-303 ~MIDI対応のハーフラックTB-303クローン[1994年頃]
 「NOVATION BassStation (Keyboard) ~ベース・シンセサイザー[1994年]
 「MAM MB33 ~90年代半ばの廉価TB-303クローン機[1996年頃]
 「Roland MC-303 ~大ヒットを記録したグルーヴ・ボックス[1996年]
 「QUASIMIDI Rave-O-Lution 309 ~“革命的”・RAVEマシン!?[1997年]
 

仕様
■同時発音数:1(モノフォニック)
■オシレーター:VCO1 ※SAW(ノコギリ波)/PLUSE(パルス波) 切り替え、およびNOISE
■フィルター:VCF1
■アンプ:VCA1(ADSRタイプ)
■LFO:2基(VCO/VCF用)
■接続端子:AUDIO OUT/AUDIO IN/CV OUT/GATE OUT
■外形寸法:480(W)×46(H)×94(D)mm
■重量:1.57kg
■発売当時の価格:59,800円(税抜)
■発売開始年:1995年

 

関連記事および広告

関連記事および広告


-その他メーカー, 楽器・機材【Vol.〇〇】